「リブゴルフ」消滅危機は“対岸の火事”にあらず…対抗心を燃やし続けたPGAツアー、来季の“大改革”は吉か凶か
リブゴルフに振り回され続け
サウジアラビアの政府系ファンド、PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)からの支援を受けて創設されたリブゴルフは、その支援が2026年いっぱいで打ち切られることが決まったため、2027年以降の存続が危ぶまれている。
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振り返れば、2021年にリブゴルフが創設されて以来、PGAツアーは激しい対抗心を燃やして敵対した。かと思えば、2023年以降は統合を模索するなど、リブゴルフに振り回され続けてきた。
そんな経緯からすると、リブゴルフが突如陥った現在の危機的状況は、PGAツアーにとっては、大いなる安心安泰につながるはずだと考えられる。
先が見えないリブゴルフを傍目に、PGAツアー関係者や選手たちの中には、心情的には「それ見たことか」と感じている人々が、決して少なくないはずである。
しかし、PGAツアーのブライアン・ローラップCEOは、リブゴルフが陥っている現状を「対岸の火事」とせず、むしろ気を引き締めるかのように、PGAツアー自身の2027年シーズンに向けた大改革を着々と進めている。
シグネチャー・イベントが16試合に倍増
5月上旬に開催されたシグネチャー・イベント、トゥルーイスト選手権の開幕前、ローラップCEOは、「大きく様変わりする」とすでに宣言していた2027年シーズンからの大改革の現状と見通しを選手たちに語った。
2027年からは、ツアーが上部と下部の2部制になることが大前提。上部では、今年までは年間8試合だったシグネチャー・イベントが16試合に倍増される予定だという。
そして、現行のシグネチャー・イベント8試合のうち、予選カットが行われるのは3試合のみ。他の5試合は70名から80名の少数フィールドで予選カット無しとなっているが、来季からの16試合は、120名フィールドで、すべて予選カット有りとなる。
上部に属する選手たちは、シグネチャー・イベント16試合以外では、メジャー4大会やプレーヤーズ選手権、シーズンエンドのプレーオフ3試合、それにライダーカップあるいはプレジデンツカップを加えた年間21~26試合を戦うことになる。
ピラミッド構造をより一層強固に
一方、下部の試合数や形式といった詳細はまだ明かされていないのだが、1試合は140名前後のフィールドになると見られている。現在の下部ツアーであるコーンフェリーツアーやその下のPGAツアー・アメリカズの構造や仕組みにも影響を及ぼすと予想されている。
はっきりしているのは、上部の試合数を現在のPGAツアーの年間試合数(34試合)より少なく設定し、より多くの資金を上部の大会に集約させようとしていること。
英語を用いて説明すると、スター選手が結集する上部は、「more money, less tournament(賞金は多く、大会は少なく)」となり、スター選手が少ない下部は「less money(賞金は少なく)」となる。
上部と下部で差を付けることで、上部に属するトッププレーヤーたちを際立たせ、下部の選手あるいはPGAツアーを目指す選手たちのモチベーションを高める。そうして、ピラミッド構造をより一層強固にして、ゴルフ界全体の活性化を図ろうとしている様子である。
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