札幌市が「ベトナム人運転手」育成のウラ事情 「10年もすれば運転手の大半がいなくなってしまう状態」
運転手の7割が50~60代
停留所で待っていると路線バスがやって来る。運転手を見ると、日本人とはどこか違う。
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「発車しまーす!」
そうニッコリ笑うと運転手はゆっくりハンドルを回す。ここは東南アジアの街ではない。北海道札幌市だが、いずれこんな風景を目にすることになる。
4月15日、札幌市は路線バスの運転手として、10人のベトナム人を養成すると発表した。正確には、札幌市が予算を組んで外国人運転手の養成を担う会社(東京・豊島区)に依頼。特定技能制度で招いたベトナム人に運転免許を取ってもらうというものだ。彼らは市内を走るジェイ・アール北海道バス、じょうてつ、北海道中央バスで運転手として働くことになる。
だが、路線バスの運転手は「大型二種」という免許が必要で、日本人でも簡単ではない。どんな事情で200万都市の公共交通を担う外国人運転手が誕生するのか、札幌市に聞いてみた。
「札幌市では路線バスの運転手不足に長年悩まされてきました。具体的な数字を挙げると、現状、路線バスの運転手の7割が50~60代で、10年もすれば、運転手の大半がいなくなってしまう状態なのです。実際に減便も余儀なくされており、ここ7年で3分の2になっています。加えて人手不足の時代ですから、何度募集しても、運転手を希望する人が来てくれないのが現状です」(総合交通計画部都市交通課の担当者)
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