「エリート性犯罪者は刑務所でイジめられる」 性暴力で逮捕された大阪地検元トップを待ち受ける「最悪のシナリオ」

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【全2回の後編】

 大阪地検のトップ、検事正だった北川健太郎被告(66)が当時、部下の女性検事に起こした性的暴行事件。PTSDに苦しむ被害者のひかりさん(仮名)が、検察に辞表を提出した。しかし、北川被告は今も卑劣な手段を使い、保身を図っているとみられる。

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「本当だったら辞めたくなかった」

「検事の仕事が大好きだったので、本当だったら辞めたくなかったという無念の気持ちでいっぱいです」

 悔しさを顔ににじませ、「週刊新潮」の取材にこう語ったひかりさん。性的暴行事件に関する検察の不誠実な対応が、彼女を辞職に追い込んだのだ。

【前編】では、ひかりさんが検察から受けた“屈辱的な扱い”について、詳しく報じている。

無罪を主張

 北川被告は事件が発生した翌年の2019年、約1万字に及ぶ謝罪文を彼女に渡している。この文面によれば、行為の事実を認め、それによって彼女がPTSDを発症したことについても〈全部私の責任です〉とわびている。

 現在、大阪拘置所の独居房で暮らす北川被告は、第2回公判を待つ身である。24年10月に開かれた初公判では、準強制性交罪の起訴内容について「争うことはしません」と認めていたが、その2カ月後に突然、無罪主張に転じた。結果として争点が変更され、期日間整理手続きが長期化しているという。

 支援者の力強い後押しがあり、無罪を狙っているのだろうか。

「北川被告は刑事事件のプロです。実刑の可能性が高いともいわれる中、本気で“ウルトラC”を目指しているわけではないでしょう」(事情に詳しい検察関係者)

「イジメられることを恐れて……」

 ならば、現実的な視点で立てている戦術とは。

「今はできる限り、判決が確定するまでの未決勾留期間を延ばしたいのだと思います。そうすれば、現在の独居房生活を長引かせた分、刑務所に入った後の雑居房暮らしが短くなります。雑居では、他の受刑者からひどい扱いを受けるでしょうからね。荒くれ者が最も嫌うエリートの性犯罪者である北川被告は、自身がイジメられることを恐れているのだと考えられます」(前出の関係者)

 そんな卑劣なまねはせずに、罪を認め直し、これ以上ひかりさんを苦しめることをやめてはいかがか。

【前編】では、検察の不誠実な対応によって辞職を余儀なくされたひかりさんが、「最後の最後まで屈辱的だった」と明かす辞表を提出した日の出来事について報じている。

週刊新潮 2026年5月21日号掲載

ワイド特集「まさかの坂」より

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