名作ラブコメディ『BOYS BE…』の玉越博幸さんが説く“漫画家になる方法”…資質のある人が「専門学校に入る前にしていること」とは

エンタメ

  • ブックマーク

リモート時代の専門学校の意義

――IT系の企業など、様々な企業が漫画に関わるようになり、漫画家のアシスタントの需要が高まっています。かつては、新人がプロのもとでアシスタントをしながら技術を習うスタイルが多かったと思いますが、リモートの定着でほぼ消滅しています。技術を習得できる専門学校の教育が、ますます重要になってくると感じます。

玉越:いろいろな教育の仕方があると思うんですよ。例えば、卒業生の漫画家に協力してもらって、現役の生徒に背景を依頼するのもアリでしょう。授業で「こんな背景の依頼が来たけれど、君はどう描くか」と課題にして、もし採用されたら給料が発生する。そういう授業が考えられると思います。

 漫画の背景の需要は高いですし、自分で描いた“素材”を販売している人もたくさんいますよね。授業の一環で背景を描かせて、ネットで売るのもいいでしょう。少しでも、学費代の足しにできる人も出てくるでしょうから。

――プロの漫画家の原稿に自分が描いた絵が採用される、こうした成功体験を学生時代に積み重ねることは意義があると思います。これから専門学校に行きたいと思っている人に対して、メッセージをお願いします。

玉越:やはり、先生の話をしっかりと聞くべきですね。授業がためにならないと感じる先生もなかにはいるけれど、後々、実は意味があったんだなと気づくことがあったりします。

 とにかく、授業は真面目に受けた方が良いと思います。先ほども話したように、僕はズル休みせずに毎日学校に通っていました。クラスメイトのなかには徐々に来なくなる人もいましたが、親にお金を出してもらっているのに通わなくなるなんて、僕には信じられなかったですよ。

 あとは、具体的な目標があれば最高ですね。「卒業するまでに漫画家になる」などでいいでしょう。目標が立てられれば、先生にも相談しやすいと思うんですよ。「この内容が16ページに収まらないので、どうすればいいですか」とか、質問できますし。何より、一生懸命描いていれば、周りが見て評価してくれると思います。

――素晴らしいメッセージですね。この記事を読んだ専門学校の関係者から、玉越先生に講師の依頼が来るんじゃないですか(笑)。

玉越:母校で特別講師とか、実は一度もやったことないのでやりたいですね。もしかなうのであれば、若い漫画家志望者と会って、考え方や雰囲気を感じてみたい。そこで感じ取ったことが、僕にとっての創作のエネルギーになると思いますね。

 第1回【平成男子のバイブル『BOYS BE…』著者インタビュー SNSでは悪評だらけ「漫画の専門学校」に行くメリット「私は一度も授業を休まず“代アニ”に通い続けました」】では、人気漫画家で、代々木アニメーション学院出身の玉越博幸さんに、漫画の専門学校に通うことになった経緯、また、通うことの意義について伺っています。

ライター・山内貴範

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。