「ボクが元男爵なんて誰も知らない」戦後すぐ“爵位返上第一号”となった男性 後の会社運営で貫いた“納得のポリシー”とは

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72歳で明かした“返上の理由”

 昭和22(1947)年5月3日の日本国憲法施行時、人生の大きな方向転換を迎えた人々がいた。第14条第2項で「華族その他の貴族の制度は、これを認めない」と明示された華族の人々である。これにて明治以来80年の華族史は幕を閉じ、913家(803家ともされる)が爵位を失った。

 が、この日に先立ち、終戦後いち早くその地位を返上した華族もあった。元男爵・元陸軍中佐の福原基彦氏である。宮内省(現在の宮内庁)から返上を認められたのは、返上願をしたためてから約1年後、昭和21(1946)年のこと。...

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