「不良外国人から店を守ってください!相談料も払います」 ヤクザ組長がやり手の飲食店オーナーからの頼みを断った“納得の理由”

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「信念」や「哲学」とは何か?

 この先、オーナーが本当に困り果てて、無礼な相談内容を本当に悔い改める日が来たら、組長は「その時はその時としてあらためて話を聞く」と言った。

 人間一人ひとりの性格の違いだけでなく、時代の流れ、ジェネレーションギャップ、互いの時代背景の違いが軋轢やすれ違いを生む要因の一つであることに間違いはない。

 だが、それだけで全てがこうなってしまうとも言いがたいような気もする。暮らしの中でのコミュニケーションの不一致や衝突などの原因を「世代間におけるジェネレーションギャップ」だけにまとめてしまうと、かえって真実から遠くなるだろう。もしかしたら私たちは「信念」や「哲学」といったものに真剣に向き合う必要があるのかもしれない。

 警察庁のまとめによると、昨年2025年の大麻事件の摘発者数だけでも前年比を上回る約6800人以上で過去最多となっている。

 その主たる原因は、インターネットを悪用した入手ルートの広がりによって若者層へ蔓延したためとされてはいる。だが、こうした“エンドユーザー”の広がりは、すなわち売人の増加をも物語っている。増えた売人たちがどのようにして違法薬物を仕入れているのかを考えれば、外国人犯罪者たちの暗躍と無関係だとは言い難い。

「人間とは何か」の重要性

 警察庁は、事件の高度化や専門化、国際性の高まり等に対応するため、2026年4月に警察内部の構造改革指針をまとめた。そして、これからもあらゆる面で国際的なデジタル化の波は止まらない。

 世界中の国々はインターネットのお陰でもっと便利でもっと合理的になって社会がもっと成長していくだろう。だからこそ「人間とは何か?」と泥臭く見つめ直して、時にはあらためて「道理」や「道徳」について学び直してみるのも人間の成長に役立つかもしれない。

 第1回【「なんで正月飾りや門松なんて売るんです?」 兄貴分に命令されても「ネット検索」で“ウラを取る”若手ヤクザ 暴力団“ジェネレーションギャップ”の実態】では、ジェネレーションギャップは学校や職場だけでなく、暴力団の世界でも珍しくないことを、意外な「ヤクザと門松の関係」を例にして藤原氏が解説する──。

藤原良(ふじわら・りょう)
作家・ノンフィクションライター。週刊誌や月刊誌等で、マンガ原作やアウトロー記事を多数執筆。万物斉同の精神で取材や執筆にあたり、主にアウトロー分野のライターとして定評がある。著書に『山口組対山口組』、『M資金 欲望の地下資産』、『山口組東京進出第一号 「西」からひとりで来た男』、『闇バイトの歴史 「名前のない犯罪」の系譜』(以上、太田出版)など。

デイリー新潮編集部

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