驚異のスピードで富士山麓を走破! トレイルランニングの最注目選手「秋山穂乃果」が「勝負の明暗を分けるほど重要」と語る“意外な2文字”とは
日本のトレイルランニングを牽引するトレイルランナー、秋山穂乃果選手。4月25日に行われた「Mt.FUJI 100」の「ASUMI 40k Women」では、並居る強豪を抑え見事優勝を果たし、その実力を改めて示した。今年6月にはアメリカで最も権威のあるトレランレース「ウェスタンステイツ・エンデュランスラン」への出場も決まっており、今最も注目の選手の一人である。
現在、日本でも競技人口が増加傾向にあるトレイルランニングだが、まだまだどんなスポーツなのか知らない人も多いことだろう。世界に挑戦し続ける秋山選手に、日々のルーティーンから練習の仕方まで話を聞いた。【取材・文=山内貴範】(全2回のうち第2回)※2026年3月29日に配信した記事に加筆・修正を加え、再編集しています。
【写真】2025年に行われた世界選手権での秋山穂乃果選手の走行風景
バランスの良い食事と体のケアは基本
――日常生活の中で食事など、気を付けることはあるのでしょうか。
秋山:日頃の生活は、三食バランスよくとるのが大事です。バランスよい食事をとっていると、大変な運動をしても筋肉痛が起きにくいんですよ。野菜、タンパク質、炭水化物は満遍なく、毎食とる。飲み会は好きなのですが、独立してからはほとんど行っていなくて、お酒も飲んでいませんね。
体のケアも大切です。ケガがつきものの競技なので、足首や太もも、ふくらはぎのストレッチだけで、1日1~2時間はやっています。山道を走っていると膝やアキレス腱に負担がかかるし、下りは関節に負荷がかかりやすいのです。
あと、トレイルランニングの大会では、終盤は1人で走り続けることも少なくない。時には幻覚のようなものを見ることもありますし、黙々と走るのは精神的にもきついものがありますから、メンタルトレーニングは欠かせませんね。
――秋山さんはヨガのインストラクターもやっているそうですが、それも競技のためなのですか。
秋山:ヨガ教室では、生徒さんに体の使い方を教えながら、自分自身も勉強しています。例えば、骨盤の傾きが変わるだけで、上りで使う筋肉が変わってくるのです。ヨガは筋肉の使い方を学ぶうえで最適なんですよ。
あと、まだまだトレイルランニングはメジャーなスポーツではありません。プロと言っても食べられるほどの収入はないので、インストラクターで収入を確保する意図もあります。先日、Chat GPTに「自分はプロと名乗っていいのかな」と聞いたら、「賞金と契約金をもらっていたらプロです」と言われました(笑)。
――日常のルーティーンはどうなっているのでしょう。
秋山:ヨガの仕事が遅番の時は13時30分から22時30分までのシフトなので、帰宅するのは23時になります。そこからご飯を食べて、24時30分には寝ます。次の日は7時に起きてストレッチを始め、8時までご飯を食べる。そして、13時30分の出勤まで、ひたすら山を走りに行きます。走り終わったら、出勤の準備をする感じですね。
ちなみに、日々の練習メニューはコーチから送られてくるので、それに合わせて行動することもあります。午前中から走っていると、昼にめちゃくちゃ眠くなってくるのですが、敢えてカフェインを断つようにしていたら、夜にベッドに入った瞬間に眠れるようになりました。現在では、不眠に悩まされることはなくなりましたね。
[1/2ページ]


