「“本当の親じゃない”と言われて、カッとなって…」 京都小6の7年前にも起きていた「継父」による死体遺棄事件 「妻に甘える“息子”に嫉妬し、邪魔な存在に」
親権をめぐって争いが
養う側だった被害少年の母親は、地元・さいたま市内の進学校を経て教員に採用され、同じ県内の公立高校に勤める五つほど年上の男性教諭と結婚。Aくんを授かるが、5年前に離婚してしまう。
その頃を知る近隣住民はこう振り返る。
「夫婦は6年ほど前に共同名義で土地を買い家も建て、子供2人に加え母親側の祖父母も同居する2世帯住宅でしたね。おじいちゃんはもう仕事を引退したらしく、亡くなったAくんを乳母車に乗せ毎日散歩していました。なのに、暮らし始めてから1年ほどして他へ売ってしまった。新築なのに勿体ないと思いました」
殺されたAくんには兄がいて、実父に引き取られていったというのだ。
そこで被害少年の親族に話を訊いてみたところ、
「離婚の原因は夫婦共働きですれ違いの日々が続いたからと聞いています。母親は激しく親権を主張して別れるまで一筋縄ではいかなかったんです。結局、調停委員を立て両者で話し合い、兄弟分離という形になってしまってね。あの時、お兄ちゃんと離ればなれにならず、お父さんの側に引き取られていたらと思うと……」
教育熱心な家庭
すったもんだの末、幼い男の子を抱えた母親だったが、職場では悲愴感を漂わせることはなかった。
2年前まで勤務していた高校の元教員によれば、
「髪型はセミロングで、すらっとしていて颯爽とした人でね。実直に仕事に取り組まれていて、生徒からの信頼も厚かった。プライベートのことは今回の報道で初めて知ったくらいで、家庭のことで悩んでいる素振りは一切見せていませんでした」
事件現場の近隣住民に話を訊くと、
「教職員住宅に住んでいたから、学校の先生だとは思っていましたが、仕事に向かう時はいつもスポーティーな出で立ちでしたね。毎朝早く家を出て行くので忙しそうだけど小綺麗にしていて、歳よりも若く見えた。お父さんの姿は見たことがなく、Aくんが自分で鍵を掛けていたから、てっきり母子家庭なのかなと思っていたくらいですよ」
被害少年の同級生の保護者は、
「Aくんは英語塾の他にも、1年生の時から週1回スイミングスクールに通って、クロール、背泳ぎ、平泳ぎを習得していました。同学年の子の中では身長が高い方で、率先して元気に挨拶してくる。礼儀正しく、教育熱心なご家庭のお子さんという印象です」
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この記事の後、B容疑者は殺人容疑で再逮捕され、両容疑で起訴されている。公判では衝動的犯行だったと主張し、情状酌量を求めた。母親も裁判に出廷。「Aが自分に甘える行動を取った際、被告が急に怒り出し家を飛び出したことがあった」「嫉妬しているのを感じた。息子が邪魔な存在になったのではないか」などと証言した。事件後、被告からは「自分もつらい。出所するまで、待っていてほしい」なとどと手紙が来たとして、「事件と向き合わず、心からの反省がない」と述べている。公判時点で両者は離婚している。2020年10月9日、さいたま地裁でB被告に懲役16年の判決が下された。被告は控訴をせず、判決は確定している。
当時の「週刊新潮」記事で、さる精神科医は、子連れ再婚と犯罪について、このような分析をしていた。
「再婚相手の男性が、連れ子を虐待したり殺害する事件には、二つの原因があります。ひとつは経済的な部分を含めて、自分は前夫よりも劣っているのではという嫉妬。そして、自分のDNAを残したいという本能。その二つの気持ちが、前の夫の遺伝子を受け継ぐ子供に牙を剥かせてしまうのです」
さる家族問題カウンセラーはこんな提言をしていた。
「子供を虐待したり殺してしまったりする男性かどうかを、結婚前から見分けるのは難しいものですが、他人の子をかわいいと思えないのはあたり前。それを前提に生きる必要があります」
「再婚前に、母親は相手に対して『子供は憎たらしいし、殴りたくなることがあるかもしれない。私がいない時間もあるし大丈夫?』などと言って、きちんと話し合いを持つ必要がある。そもそも再婚しても、男性は父親になるべきだと思い込む必要はないし、母親もそれを強いる必要はありません。それくらいの距離感から始めて、子供がかわいくないのはあたり前だと許してあげる社会でないと、再婚相手は父親だと思われないことで自分を追い込んでしまう。子供が義父に対して『本当の親じゃないくせに』と反抗するのは、この人は本当に自分の親になってくれるのだろうか、捨てられないだろうか、と試す行動の一環でもあるのですから」
京都小6事件に生かしておくべきであった教訓である。
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