むしろなぜ入社したのか…「入社4時間で退職」する新入社員に“氷河期世代”は驚愕も…専門家が「いまの若者がスピード退職しても再就職への悪影響はほぼない」と断じる理由

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「退職代行とは取り合わない」企業

 記事では人材紹介サービスの担当者が取材に応じ、顧客の企業から「前の会社で勤続1年未満の人は紹介しないで下さい。選考自体しません」との要望を《よく受ける》と説明。少なからぬ企業が「入社1年未満で会社を辞めた新入社員」は「再び離職するリスクが高い」と判断していると指摘した。

 この担当者は「石の上にも三年」という諺を引用し、「キャリアを判断するための期間として3年間を目安にするのが良いだろう」とアドバイスしている。

 また退職代行業者に対する風当たりも強くなっているようだ。東京商工リサーチは4月15日、「『退職代行』からの連絡、企業の3割取り合わず 有給や退職日の交渉などの通知を3割が経験」との記事を配信した。

 記事によると、2024年1月以降、退職代行業者を利用した退職があった企業は全体で8・7%。大企業が21・3%で中小企業が7・8%と大企業のほうが2・7倍多かった。

 退職代行業者から連絡が入った場合、「業者を間に挟んで、従業員との退職手続きを進める」が41・3%で最多だった。だが、2位は「非弁行為が含まれる可能性があるため取り合わない」で30・4%に達した。

「退職代行を利用すると

 さらに「求職者の『退職代行』の利用歴は影響しますか?」の質問には、「利用歴が分かった場合、採用に慎重になる」が49・3%で最多。2位は「利用歴が分かった場合、採用しない」が26・0%だった。

 大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は就活の問題にも詳しく、『ゼロから始める 就活まるごとガイド2027年度版』(講談社)などの著作がある。

 石渡氏は「確かに私も『新入社員なら3年ぐらいは働いたほうがいいかな』と思うことも、なくはないですね」と言う。

「とはいえ、『入社日に会社を辞めたとしたら、再就職に悪影響が出ますか?』と真面目に質問されれば、これまでの取材・調査結果を踏まえて『世間一般で想像されているような悪影響はありません』と答えます。そもそも就職氷河期の時代でも、『この会社は合わない』と早期退職し、2回目の就職活動を頑張って再就職に成功した人はいました。まして今はバブル期を超える超売り手市場です。超早期退職の事実が明記されている履歴書で応募しても、『面接で会ってみたい』と考える企業は決して少なくないのです」

 なぜ「入社当日に辞めた人でも気にしない」という企業が存在するのか、第2回【新入社員の“スピード退職”に悩む企業に共通する「2つの問題点」 専門家が指摘する「初任給を上げた企業」の“予想外のリスク”】では、ブラック企業の意外な影響など、2000年代に入って生じた様々な変化について詳細にお伝えする──。

デイリー新潮編集部

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