イラン戦争で一層深まる「米国の孤立」 覚悟のトランプ氏が「巨額の国防費」要求で米国債が“金融危機の震源地”となる日

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ラスベガスで成果をアピール

 トランプ米大統領は4月16日、西部ネバダ州ラスベガスで会合を開いた。

 イラン攻撃の影響でガソリン価格が上昇し、支持層からも不満が噴出している。そんな中、トランプ氏は飲食店やホテルの従業員に対し、チップ収入に関する減税の取り組みを強調し、11月の中間選挙で与党・共和党が敗北すれば、こうした政策は失われると訴えた。

 ホワイトハウスによれば、これまで550万人以上がチップ収入への課税免除を申請し、平均の控除額は7100ドル(約111万円)以上だという。

 トランプ氏は自身の成果を強調するが、支持率が回復する兆しは見えていない。

 その状況に焦るトランプ氏は政敵への攻撃も開始している。16日には自身のSNSで、今年1月にイスラム教徒初のニューヨーク市長に就任したマムダニ氏を「同市を破壊している」と批判した。

カトリック教会とも対立

 民主社会主義者を自称するマムダニ氏は、4月10日に就任100日目を迎えた。現在は保育無償化など一部の公約実行に着手しているが、実現の可能性は定かではない。富裕層や大企業に対する増税を財源として見込む一方、その増税に関する権限はニューヨーク州政府にあるからだ。

 トランプ氏は当選直後のマムダニ氏とホワイトハウスで会談し、融和的な姿勢を示していたが、再び対決姿勢を鮮明にした。

 トランプ氏はカトリック教会とも対立している。

 マイアミ大司教のウェンスキー氏は16日、トランプ政権がカトリック慈善団体に対する1100万ドル(約17億円)規模の資金提供を突然打ち切ったことを明らかにした。移民の子供にシェルターを提供している同団体への資金提供は、60年以上も継続していた。

 先週はトランプ氏が教皇レオ14世を繰り返し攻撃し、自身の支持母体であるキリスト教福音派からも懸念の声が上がっている。

 トランプ氏の怒りは収まっていないようだが、カトリックとの対立が長期化すればするほど、中間選挙に悪影響を及ぼすリスクは高まるばかりだ。

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