「種市などジョニーを慕う投手への影響が心配」 サブロー監督“ベンチで黒木コーチを鷲掴み騒動”の気になる余波 「情熱的だが、もう少しファンの気持ちに配慮したほうが…」
バラバラになるのは一瞬
サブロー監督は、2軍監督時代、1軍ヘッドコーチ時代を通じて「昭和の野球」を標榜。就任会見でも、「昭和の厳しいスタイル」への回帰を宣言していた。
ロッテOBが起用の理由を解説する。
「前前任の井口(資仁)、前任の吉井(理人)は共にMLB経験があり、選手の個性を伸ばすメジャー式の指導法でしたが、結果として強さを持続できず、柱になる選手も育っていない。練習の質だけでなく量を求めるサブローの下で、個々のレベルアップ、総合力を高めたいというのが球団の狙いでしょう。手法は異なりますが、新庄監督が再建した日本ハムのように常に優勝争いに絡む球団を構築するのが理想ですね」
もっとも、現在の球界はその新庄監督のようにモチベータータイプの指導者が評価される時代でもある。厳しさを前面に出すサブロー監督の就任には、期待の声もある反面、選手やベンチが委縮しないか、と不安視する声もあった。サブロー監督はPL学園の出身。PLと言えば、鉄拳制裁を辞さない厳しい練習と上下関係で有名だが、近年、同高出身のスター選手が監督に就任するものの、残念な結果に終わる例が相次いでいる。「昭和スタイル」への不安が、「鷲掴み騒動」で早々に露呈してしまったわけだ。
前出のOBも、行動の影響について不安要素を語る。
「今の投手陣には、エースの種市(篤暉)など、黒木コーチを慕う投手が多いのでどう感じるか。“監督はああいう人なんだ”と思われたら距離が離れる。選手は敏感ですよ。(ボビー)バレンタイン(監督)の時も日替わり打線で勝っていたからチームはまとまっていたけど、個々の選手たちの仲は良くなかった。負けが込むと、バラバラになるのは一瞬です」
ジョニーに甘えていた
なぜ、サブロー監督はあのようなふるまいに出てしまったのか。
サブロー監督は49歳で、黒木コーチは52歳。2人は同期入団の間柄だ。現役時代に共にプレーした別のロッテOBは、2人の関係性についてこう語る。
「サブローはPL学園からドラフト1位、ジョニー(黒木コーチ)は社会人野球の新王子製紙春日井から逆指名によるドラフト2位で入団しましたが、仲良しでしたよ。ジョニーはマウンドに立つと負けん気が強いけど、普段は宮崎弁でおっとりとした話し方で先輩、後輩分け隔てなく愛されていた。サブローもジョニーに甘えていた。生意気な弟みたいなキャラクターで、ジョニーもかわいがっていました。今も関係性は変わらないと思いますよ。ユニフォームをつかんだ映像を見ましたが、サブローは他のコーチだったらやらない。距離が近い関係性だから出てしまった部分があると思います。本人は反省しているでしょう。ジョニーに謝ったんじゃないですかね」
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