「ドラマのフジ」という「過去の栄光」を捨て切れず…“支配者”の退陣から丸1年、制作現場に大きな変化が
佐藤二朗がカギ
現在の春ドラマ(4月期)で共同テレビが制作に関わっているのは、まず火9ドラマの「夫婦別姓刑事」。同社のプロデューサー、演出家が制作者陣に加わっている。
このドラマは刑事役・佐藤二朗(56)の一人舞台に近い。前妻を何者かに殺されており、その犯人探しに執念を燃やす。犯人と思しき人物を見つけると、感情むき出しの目茶苦茶な取り調べをする。
さすがはヒット映画「爆弾」(2025年)で、常軌を逸した謎の人物・スズキタゴサク役を熱演した佐藤である。やはり主演の橋本愛(30)と刑事同士で秘かに結婚する物語という触れ込みだったので、ほのぼのとしたライトコメディかと思っていたら、違った。
14日放送の第1回の個人視聴率は2.1%(世帯3.9%)。中程度の数字だ。ただし、同じ時間帯でやはり第1回が放送された高橋一生(45)主演のテレビ朝日「リボーン ~最後のヒーロー~」は個人3.3%(世帯6.1%)だったから、かなり下回った。逆転するとすれば、カギを握るのは佐藤だ。
もう1本は木曜劇場「今夜、秘密のキッチンで」。こちらは共同テレビが制作を請け負っている。元スター女優(木南晴夏)が望まれて子供のいる会社社長(中村俊介)と結婚するところから物語は始まった。
この社長がとんでもなく横暴だった。孤立する元女優は台所での飲酒に走る。そこへ謎の男(高杉真昼)が現れ、親しくなった。男は元女優にしか姿が見えない。
9日に放送された第1回は個人視聴率が2.1%(世帯3.9%)だったが、16日放送の第2回は個人1.7%(世帯3.3%)に落ち、苦しい。現実離れしているためか。
ただしプロデューサーはフジ「フリーター、家を買う。」(2010年)や同「マルモのおきて」(11年)をつくった腕利きの橋本芙美氏(46)だから、このままでは終わらせないだろう。
民放のスキーム変更による変化が目に見えて表れるまでには約10か月から1年かかる。ドラマの新作を企画してから放送するまでには約10か月から1年はかかるからだ。出演交渉や脚本のシノプシス(骨子)の作成はすぐには終わらない。清水氏、石原氏の考えが実現するのも今年から、あるいは4月からなのだ。
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