実は“魔性の女”とは正反対「川島なお美さん」の意外な素顔 「ワイン名言」の一方で「夫に付き合って芋焼酎を飲み始めたら、これがまた美味しいんです」

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 夕刊紙・日刊ゲンダイで数多くのインタビュー記事を執筆・担当し、現在も同紙で記事を手がけているコラムニストの峯田淳さんが俳優、歌手、タレント、芸人ら、第一線で活躍する有名人たちの“心の支え”になっている言葉、運命を変えた人との出会いを振り返る「人生を変えた『あの人』のひと言」。第64回は俳優の川島なお美さん。大胆な演技や「私の体はワインでできている」という発言が知られますが、その素顔は意外にも……。

前張りをしない理由

 2015年、54歳の若さで亡くなった川島なお美に連載をお願いしたのは、その4年前の11年のことだった。

 話を伺ったのは新宿の高層ホテル最上階のおシャレなレストランBAR。筆者は高所恐怖症なので、高いところは苦手。しかも相手は「魔性の女」と言われた人だから、二重の意味でスリリングだった。

 川島は有名パティシエの鎧塚俊彦氏(60)と09年に結婚し、披露宴に合わせてそれまでの来し方、生き方を綴った『熟婚のすすめ』(扶桑社)を上梓。どんな質問にも毅然として、物事をはっきり言う人なので、途中で「最後まで連載はいけるかな……」という場面もあって、脇の下は汗びっしょりだったと思う。

 もっとも、川島の言っていることがよく理解できたし、本音を知ることもできた。人となりは意外に古風という印象を受けた。

 連載タイトルの「魔性の女と呼ばれて…」は、本人的にはどうだったのか……とも思ったが、こちらの意をくんで了解してくれたのだと思う。とにかく、肝が据わった女性だった。

 話題はさすがに豊富だった。

 例えば、アイドル時代。「バストトップの色は?」と訊かれても「それが何?」とシレッと答えたという。タクシーに乗っている川島をファンが追いかけ、首都高で1時間以上、カーチェイスした。ボーイフレンドと会うのに、ファンにわからないように変装して牛丼店の前で待ち合わせした……といった話から、学生時代のカンニング騒動、バラエティー番組「お笑いマンガ道場」について訊かれるのを嫌がっているという噂の真相なども。

「そうなの?」と思ったのは、ある俳優と会話中に「中世では不倫は文化なんですよ」と言った翌日、その俳優がメディアの前で「不倫は文化」と発言して、騒動になったこと。

 ロケバスの転落事故で首の第7頸椎を骨折し、全治3カ月のケガをした話、主演ドラマ「くれなゐ」(98年)の第1回放送直後、エスカレーターで足元が滑り、大けがした話などもあった。

 93年発売で、50万部以上のベストセラーになった写真集「WOMAN」や話題のドラマ「失楽園」(97年)のエピソードも当然、聞いた。例えば「失楽園」は、原作者の渡辺淳一の推薦だったのだが、関係をいぶかる記事も出てバッシングされたことも語り、相手役の古谷一行が水着をつけていたのに、川島が前張りをしなかったことも。

 その理由について「子宮が呼吸できなくなるから」と、名言を残した。

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