「フェラガモ区長」と呼ぶ声も…「背任逮捕」の経営者から「高級スカーフ」「プレミア焼酎」をプレゼントされた「近藤弥生」足立区長 賄賂性は否定も「道義的責任」を問う声が

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家宅捜索の後も…

 調査で見る者を驚かせたのは、区長自身の物品の授受だ。報告書によれば、以下の3件が認められる。

(1)2017年以降、東京女子医大から羊羹や焼酎を2度受領。焼酎は、1万5000円~2万円程度する「森伊蔵」の一升瓶であった。
(2)2019年、岩本被告の理事長就任祝賀会への参加の御礼として、元理事長からフェラガモ社製のスカーフを受領している。
(3)2024年、区長が両手首を骨折し、足立医療センターに入院。その際、岩本被告からプリザーブドフラワーを受領している。

 ちなみに、(3)については、警視庁が家宅捜索を行った(2024年3月の)後(6月)のことであった。

「社会的儀礼の範囲内」

 これらの事実を適示した上で、監察員は、「森伊蔵」については「一般的な手土産としてはやや高額なものであると思われるが、首長である区長に対する贈答品としては社会通念上許容される」と指摘。

 スカーフについても、

「一般的な返礼品としては、やや高額なもの(当時の価格は不明ながら2~3万円程度か)と思われるが、区長は同祝賀会の参加にあたって会費として私費で3万円を支払い、さらに、同じく同祝賀会に出席した副区長とともに連名で生花を贈っている」、「区長自らが時間を割いて祝賀会に参加したことからすれば、相応のお礼の品を贈ることは社会生活上ありえること」

 プリザーブドフラワーについては、

「金額は不明であるが、お見舞いとして、花を贈ることは社会一般的に行われるものであり、社会的儀礼の範囲内である」

 こうしていずれも収賄罪には該当せず、区の倫理規定や指針にも抵触しないと判断されている。

足立区史上トップの額

 しかし、一般的な感覚からすれば、賄賂に当たるかどうかは別にして、「森伊蔵」や「フェラガモのスカーフ」を利害関係者から堂々と受け取るのは、首長として、また「李下に冠を正さず」の故事からすれば、軽率極まりない行動であると言われても仕方ないであろう。

「今回の報告書を見て、ますます補助金の支出決定のプロセスに疑念を抱きました」

 とは、この問題を追及する足立区議会「是々非々の会」の逸見(へんみ)圭二幹事長である。

「補助金計85億円というのは、足立区の区政史上初めての、歴代トップの額です。当時、案が出てきた際、区議会でも上限の金額まで出すのかという議論もありましたが、、区側は審査会を経てその数字を出してきた。しかし、さまざまな意見はありましたが、第三者を交えての審査会を経ていたこともあり、議会は承認をしたのです。しかし、今回発覚した贈答品の件を踏まえると、トップ同士の密接な関係があっての額だったのではないか、最初から85億円ありきだったのではないか、と改めて疑念が沸いてきました」

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