トランプ大統領に怯える「金正恩」 ベネズエラ→イランの次は北朝鮮!? 身辺警護は超厳重、軍事演習連発で“不安払拭”に躍起

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 北朝鮮では今年に入って、富裕層や党・政府幹部、知識人などの間で、占い師がひっぱりだこになっている。米軍特殊部隊による年初のベネズエラ攻撃と大統領拘束に続いて、2月28日、同じく米軍によるイランの首都テヘランへのミサイル攻撃で最高指導者アリ・ハメネイ師を含む親族や同国の最高幹部ら40人以上が殺害されたことにより、北朝鮮国内で「次は我が国か?」との不安が絶えないためだ。金正恩・朝鮮労働党総書記自身の身辺警護も厳重を極めており、米軍の奇襲攻撃に備え神経質になっているようだが、一方で、3月に入って立て続けに大規模な軍事演習を実施するなど、米国の軍事力に対抗するかのごとく強気の姿勢を崩していない。

【相馬勝/ジャーナリスト】

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非常事態宣言が発令

 2月末の米・イスラエル両軍によるイラン攻撃のニュースはほぼ一夜にして、同国内に伝わっていった。咸鏡北道会寧市など中国と国境を接する地域に住む北朝鮮住民の多くは中国製の携帯電話を所有しており、中国経由で海外のニュースをほぼリアルタイムで知ることができるからだ。

 北京の外交筋によると、首都・平壌市や主要都市では同日午前、「非常事態宣言」が発令され、原子力関連施設や軍の基地や軍需工場などの重要施設に加えて、国境付近の警備が強化された。地方の軍司令部では機械化部隊が中心となり、とりわけ海岸線を重点的に点検、警備を行い、米軍や韓国軍などの侵入を想定した高強度の戦術訓練が行われた。

警備は戦時体制

 実は北朝鮮でこのような厳重警戒態勢が敷かれたのは今年に入って2度目だ。前回はそのほぼ2カ月前の1月3日未明、米軍特殊部隊がベネズエラの首都カラカスの大統領府を襲撃し、マドゥロ大統領を拘束、米国内に連れ去ったときだ。

 北朝鮮ではニュースが入ったのとほぼ同時に、人民軍や治安・情報部門関係の幹部による緊急会議を招集。金氏の身辺警護体制が1月4日午前零時(日本時間同日午前1時)から「準戦時レベル」に格上げされ、警備人員は平時の5倍の50人、彼らが所持する拳銃や機関銃などの携行弾薬も通常の10倍にまで引き上げられた。

 さらに、2月28日の米・イスラエル軍合同のイラン攻撃では、金氏は直ちに「1号(金正恩氏のこと)命令」を発し、軍や党中央委員会、政府、警察部門が緊急会議を開催。金氏の身辺警護の厳重警備態勢強化を確認すると同時に、4日午前零時から金氏の警備部門を「戦時体制」にグレードアップするなど北朝鮮全土が厳戒態勢に入った。

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