「米国は十分な準備をせずに攻撃開始した可能性が」 トランプ氏の元側近が明かす 地上軍投入は避けられない?

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攻撃前に十分な準備を進めていたのか

 とはいえ、トランプ政権が攻撃前に十分な準備を進めていたのかという点にはかなり疑問があります。

 当初、トランプ氏はイランに対する軍事作戦は4~5週間続くとの見通しを示していました。私も当時、「4~5週間、あるいはそれ以上になる可能性もある」と指摘していました。もっとも、それはトランプ氏の予測同様、やや楽観的だったのかもしれません。

 すでに米国軍とイスラエル軍は、イランの防空システムの無力化に成功し、イラン政権が報復手段として用いる弾道ミサイル能力には打撃を与えました。

 しかし、特にホルムズ海峡を巡っては疑問が残ります。ペルシャ湾の海上交通や、同海峡の通航を脅かし得るイラン海軍などに対し、なぜ開戦当初からより優先的な措置が取られなかったのか理解し難い。

 米中央軍(CENTCOM)は3月10日、ホルムズ海峡付近でイランの機雷敷設艦16隻を攻撃し、撃沈したと発表しました。これは歓迎すべき動きです。ただ、機雷を敷設する手段は多岐にわたり、機雷敷設艦以外にも方法があります。例えば、高速艇に機雷を搭載して数十隻規模で展開することもできますし、ドローンに機雷を取り付けて上空から投下することも技術的には可能なのです。

地上軍投入は避けられない?

 イラン政権の変革には米国の地上軍投入が避けられないのではないか、との議論も活発化しています。米国では、アフガニスタンやイラク戦争の経験から、いわゆる「boots on the ground(地上軍の投入)」に強い抵抗感を持つ国民が多い。ただ、これはある意味で言葉の問題でもあります。すでに、特殊作戦部隊が現地に展開しているのは間違いないからです。

 トランプ氏は今回の軍事行動に対する支持率が、第2次世界大戦以降で最も低い水準にある中、攻撃を開始しました。一般に、戦争への支持率は時間の経過とともに低下する傾向があります。だからこそ、特殊作戦部隊やイラン国内の反体制勢力を巧みに活用し、可能な限り早期に政権の崩壊を図らねばならないのです。

後方支援の重要性

 必然的な帰結として、イランへの軍事攻撃は中国への圧力にもなります。ペルシャ湾岸諸国から供給される石油の80~90%は東アジア向けであり、約3分の1、すなわち40%近くが中国へ向かっています。残りは日本、韓国、台湾などに輸出されています。これが遮断されれば、中国は極めて厳しい状況に直面することになるでしょう。

〈トランプ氏はホルムズ海峡の脅威を取り除くためにフランスや韓国などと並んで日本にも艦船を派遣するよう求めている。だが、自衛隊艦船の派遣へのハードルは高い。高市早苗首相は3月16日の参院予算委員会で、「日本政府として必要な対応を行う方法を現在検討中だ」と述べて態度を保留した。〉

 船舶への攻撃や、イラク領海内で発生した2件のタンカー火災を見ても分かるように、問題はホルムズ海峡だけにとどまりません。海峡での航行を再開させ、石油を世界市場へ、特にその大半が向かう東アジアへと再び流通させることは、極めて重要な優先課題です。

 もしイランの政権打倒が長引けば、ホルムズ海峡の安全は引き続き脅かされる。日本のような友好国や同盟国が、その封鎖を打破する能力を提供できれば、航行の自由を回復させることができますし、米国の軍事作戦を加速させることにもつながります。

 日本は中東の石油に大きく依存している以上、安全で確実な供給を確保するための取り組みに参加する正当な理由があります。戦争が長期化すれば、後方支援や掃海能力の重要性は一層高まります。日本が、後方支援や掃海艇の提供といった形で貢献できれば、その意義は大きいでしょう。

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