原油高騰で日本を待ち受ける「最悪のシナリオ」 「3カ月後には電気・ガス代が上がり、半年後には…」

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 歴史の教科書に「令和のオイルショック」と書かれる日が来るのかもしれない。ガソリンの販売価格は、暫定税率廃止によってもたらされた恩恵が吹き飛ぶ勢いで上昇を続けている。その果てに待ち受ける「最悪シナリオ」を以下に……。

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 資源エネルギー庁の今月11日の発表によると、全国のレギュラーガソリン平均価格は、4週連続で上昇中だ。現在1リットルあたり160円台前半で推移しているが、イラン攻撃が長期化するとなれば、200円を突破するとの試算もある。

 言うまでもなくその原因は、中東情勢の緊迫化で原油不足の懸念が生じて先物市場が高騰していることだ。原油不足を招く最大のリスクとされるのが、紛争の最前線となったホルムズ海峡の事実上の封鎖である。

 経済部デスクによれば、

「中東における産油国の大半は、ペルシャ湾からホルムズ海峡を通るタンカーで原油を輸出しています。今回イランは、アメリカやイスラエルをはじめ西側諸国の船舶を目の敵にしており、実際に攻撃を受けたタンカーもいます。有事ともなれば船舶保険の適用外とする保険会社も多く、海運会社はタンカーの運航を軒並み停止。特に日本は、必要な原油の約8割をホルムズ海峡経由のタンカーで輸入しているため死活問題なのです」

3カ月もたてば電気・ガス代が上がり、最終的に……

 人間なら心臓から全身に血液を送る大動脈が絶たれてしまうに等しい。となれば、いったい何が起こるというのだろうか。

「最初はガソリン価格、3カ月もたてば電気・ガス代も上がっていき、半年後にはあらゆる物価が高くなる。家計に値上げの波が押し寄せることになります」

 と話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子氏だ。

「原油が高くて買えないと、安価な天然ガスやバイオエタノールを求める企業が出てきます。例えば、バイオエタノールはトウモロコシなど穀物から作られている。原料としての需要が高まれば穀物の値段が上がり、それをエサにする牛や豚などの畜産物の値段に転嫁されます。つまり、原油を他の安い商品で代替するというのは難しいのです。配送トラックなど物流コストに影響するので、あらゆる製品の価格に反映されてしまいます」

 円安による物価高に、拍車をかけるような事態が起ころうとしているのだ。

“増税の嵐”

 そんな中で、唯一上がらないモノがあるとして、荻原氏はこう続ける。

「こんな危機的な経済状況で、どこの企業が給料を上げようとするでしょうか。春闘の結果、大企業はいくらかでも賃上げに動くとは思いますが、中小零細企業が同じことをしようものなら干上がってしまう。株価が暴落し企業価値は下がり、利益も上がらないとなれば従業員に払うお金を増やせません。物価高なのに賃金は上がらない。ボーナスも切られるなど負の連鎖は避けられません」

 今月9日、日経平均株価終値は5万2000円台に急落し、この日の下げ幅は史上3番目の記録となった。株価のみならず為替と債券も売られる「トリプル安」の様相で、日本経済の先行きは限りなく暗い。

「折しも国民に負担を求める“増税の嵐”が吹き荒れる見込みです。まず4月には社会保険料に『子ども・子育て支援金』が上乗せされる。そして8月には高額療養費制度の自己負担額の上限が引き上げられます。通院する高齢者なら年間7万2000円増、現役世代も年収によって異なりますが負担増になります。10月にはパートの人の社会保険加入条件から賃金要件が撤廃される。他にもビール系飲料やたばこなどの税率も変更されます。高市首相が目指す消費減税の効果が帳消しになるほど家計への負担は増すでしょう」(同)

週刊新潮 2026年3月19日号掲載

特集「狂気のイラン攻撃内幕レポート 外交・防衛はド素人で『高市首相』の焦燥感」」より

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