東京ドームはガラガラ、4割弱しか開催を知らない有り様…「WBC」第1回大会のあまりに残念だった開幕時を振り返る
小池百合子(現都知事)も怒った誤審!
3月12日(現地時間)、カリフォルニアでおこなわれた同試合は、3対3で同点の8回表、3塁走者の西岡剛が岩村明憲の飛球を見てタッチアップ。本塁突入し、2塁塁審はセーフとジャッジ、球審のボブ・デビットソンも認め、スコアボードにも「1」と表示された。だが、アメリカ側が「西岡の離塁が早かった。今大会のルールでは、3塁走者の離塁は球審が判断することになっているのでは?」とすると、ボブ球審は「確かにその通りで、一旦は自分がそれに気づかず、2塁塁審の判定を受け入れてしまった」として、改めて自分で「アウト」を宣告、判定が覆ったのだ。王監督は「2塁塁審の方が近くにいたはず」と猛抗議したが覆らず。スコアボードも「0」に戻され、結局試合は3vs3のまま9回裏にアメリカがサヨナラ勝ち。以下は、それを報じる米メディアの記事である(拙訳)。
〈WBCのフィールドで国際問題が勃発した。(中略)サヨナラ打と疑わしい判定が米国を救った〉(NYタイムズ)
〈米国は日本を倒すために、幸運だけでなく審判の目も必要だった〉(LAタイムズ)
日本に同情的な論調だったことが、明らかな誤審だったことを裏付ける。実は大会の審判は、ほとんどがマイナーリーグの審判だった。本来はメジャーリーグの審判が起用される予定だったが、報酬面で折り合わなかったのである。しかも前出のボブ主審は、元はメジャーの審判ながら誤審が多いことで有名で、大会当時は極度の老眼であったことをスッパ抜かれていた。後年、メジャーリーグにおける最悪の審判を選ぶ投票では4位に名を連ねている(※1)。
この誤審騒動は日本でも大きな話題になったことを覚えている読者も多いはず。早朝5時45分から放映された同試合の平均視聴率は11.6%だったが、王監督が誤審に猛烈に抗議する場面で数字は一気に上がり15.2%に。そのまま高い数字を維持し、試合終了時には瞬間最高視聴率の15.7%に達した。直後に放映した日本テレビには60件以上の電話が殺到。ほぼ全て誤審に関する怒りの抗議だったという。そして、日本球界からの不満の声はもちろん、なんと閣僚からも疑義が。3月14日午前、記者会見に登壇した小池百合子環境相(現・都知事)は、こう述べた。
「米国はベースボールとフェアネス(公正)の国かと思ってましたが、どうやら違うようですね。非常に残念に思っています」
市井の目がWBCに向き始めたが、日本はリーグ戦最終試合の韓国戦に惜敗し、決勝トーナメント進出はほぼ絶望的に。同リーグのアメリカがメキシコに2失点以上で負けたら進出という厳しい条件が課せられた。ところが肝心のメキシコはアメリカ戦の前日、「せっかく来たので」と、ディズニーランドで遊行。首の皮1枚の可能性はありながら、日本からは早くも諦めかつ、健闘を讃える声が相次いだ。
「胸を張って帰ってきてほしい」(オリックス・清原和博)
「次回に向け野球界が一丸となって結束力を高めることになればいい」(川淵三郎・日本サッカー協会会長)
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