〈日大三高わいせつ動画〉「今もネット上にスクショが…」 動画拡散に拍車をかけた学校の隠ぺい体質 「生徒の声を無視し続けた」

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 東京・町田市にある日大三高の硬式野球部は、春夏通じ計40回の甲子園出場、全国制覇3回という実績を誇る。昨夏も準優勝していた名門が2月12日をもって無期限の活動休止となった。

 部員によるわいせつ動画拡散事件が原因なのは周知のところ。だが現役生徒が、連日報じられる不祥事への怒りとともに学校側の姿勢にも憤りを覚えている事実は知られていない……。

 まずは、社会部デスクが事件を解説する。

「2月12日、野球部の男子部員2名を、警視庁少年育成課が児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造、提供)の疑いで東京地検立川支部に書類送検しました」

 部員は17歳と16歳で、

「昨年3~4月、17歳が、当時15歳の女子生徒に自撮りさせたわいせつ動画をSNSで送らせました。これが児童ポルノ製造です。そして17歳は動画を16歳に送信。16歳から他の部員にも提供され、瞬く間に拡散したのです。なお、やりとりには学校貸与のタブレット端末が使われました」

 結果、10月までに十数人が動画拡散に関与し、二十数人に渡ったとされる。

「部員2名は容疑を認め反省しているとされます。が、日常的にSNSで画像や動画を共有している世代なので、昔でいえば、部室でエロ本を回し読みするような軽い感覚だったかもしれない。類似事件はどの学校でも起こり得ると思います」

 こうした視点も理解しつつやり場のない憤怒を抱くのが、現役生徒である。

過去のトラブルを示唆

 昨夏の甲子園に応援に行った男子生徒は、

「決勝で負けて悔しい思いをしたけど、事件を知って激しい怒りに変わりました。拡散させた行為自体はもちろん、甲子園で戦っているときにはすでに部内で動画が広まっていたわけで、到底許せませんよ。ですがそれとは別に、学校側の対応にも強い不信感を持っています」

 と、胸の内を明かした。

「最初に、ぼくたち在校生や保護者がニュースで初めて事件を知ったということ。女子生徒の親が警察に相談したのは昨年10月です。その直後でなくとも、せめて事件が報じられる前に学校側が在校生や保護者と情報共有していれば、ある程度は、さらなる拡散を防げたはずです」(同)

 実際、いまでもSNSやネット上で、当該わいせつ動画のスクショや関係者の情報が飛び交っている。

「もう一つは、過去にもSNS上でのトラブルが起きていながら内々に処理されたと思われる点。捜査が始まった昨年10月以降の終業式で、生徒指導担当の教員が“このところ生徒指導の件数が増えている。SNS関連のトラブル、例えば友人の顔をアップする行為などにも気を付けるように”と話していました」(同)

 この生徒指導の話については、別の男子生徒も、

「過去のトラブルの存在を示唆していたので、生徒側から“個人が特定できる情報は不要。せめてどんな内容かだけでも教えてほしい”との声が上がりました。しかし学校は無視し続けた。それで“窃盗や放火事案、運動部の顧問による体罰といった件はどうなった? 隠蔽(いんぺい)されたのか”と真偽不明の不祥事のうわさも広まっていた。そんな中、今回の事件が報じられたのです」

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