「笑われている」気がしない…レインボー池田の「美容」が女性に刺さる理由 従来の“女装ネタ”とは一線を画す「誠実な中身」
経験による裏打ち
さらに重要なのは、池田が美容に対して真剣に向き合ってきたということだ。スキンケアやメイク、体型管理といった領域において、彼の発言は表面的な知識の紹介ではなく、実際に試し、失敗し、改善してきた経験に裏打ちされている。
美容について語る際にも、美容の専門家のように正解を提示するのではなく、自分も試行錯誤して悩んできた側であることを前提に話をする。この姿勢が、完璧さを競う美容業界の空気とは異なる安心感を生み出している。理想像を押し付けるのではなく、コンプレックスや迷いを含めて共有することで、視聴者は親近感を持つことができる。
ここには、美容をめぐる価値観そのものの変化も関係している。かつて美容は女性の専有領域として扱われがちであり、男性が美容について語るのは違和感があった。しかし現在では、男性のスキンケアやメイクも一般化し、「美容は自己管理や自己表現の一部である」という認識が広がっている。池田はこの流れの中で、男性でありながら女性の美容文化を理解して、尊重しながらそこに参加する存在として受け止められている。
池田が美容芸人として人気を博しているのは、単に美容に詳しいからではない。コントのために女装のテクニックを磨いて、笑いと美容という領域を軽やかに横断しながら、女性の感覚に寄り添う表現を続けているからこそ、これだけの支持を受けているのだ。





