“絶対に負けられない”から「選挙運営を国営化すべき」 トランプ氏が暴挙を目論む理由は個人のエゴと泥沼の米国経済か
進む「AI失業」と農家の窮地
米国の雇用悪化への懸念が高まっている。
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米調査企業チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスは2月5日、米企業や政府機関が計画する1月の人員削減数が前年比2.1倍の10万8435人だったと発表した。1月単月としては2009年1月以来17年ぶりの高水準だった。
業種別では情報技術が2万2291人削減した。1万6000人の従業員を減らしたアマゾン・ドット・コムのアンディ・ジャシーCEOが「人工知能(AI)導入で効率化が進んだ」と述べたように、米雇用市場に「AIリストラ」の波が押し寄せつつある。
トランプ政権への逆風はまだある。
米上院農林委員会のブースマン委員長(共和党)は3日、農家が多額の損失を被っていると懸念を示した。専門家によれば、過去3年にわたり種子や肥料など資材コストが上昇する一方、トランプ米大統領の貿易紛争で農産物輸出が混乱し、移民取り締まりによって人件費が上昇した。このため、多くの農家は4年連続で赤字に陥る可能性が高いという。
トランプ政権は昨年に120億ドルの支援策を発表しており、その支援金は今月にも農家に届く予定だが、農家の損失のごく一部しかカバーできないだろう。
割引医薬品サイトも「トランプ印」
経済面での失点を挽回するため、トランプ政権は物価高対策に躍起になっている。
トランプ氏は5日、一部の医薬品を割引価格で直接購入できる処方薬直販サイト(TrumpRx)をローンチした。対象となる40品目の医薬品には糖尿病治療薬・オゼンピックと肥満症治療薬・ウゴービが含まれ、どちらも199ドル(約3万1000円)で販売される。
ブルームバーグは7日、トランプ政権は住宅建設業者に対する反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)の調査開始を検討していると報じた。トランプ氏は昨年10月、大手住宅建設業者を世界の原油市場に絶大な影響力を持つ石油輸出国機構(OPEC)になぞらえる発言をした。調査開始を検討する狙いは、住宅市場で健全な競争を確保し、住宅価格を引き下げることだろう。
だが、これらの対策は泥縄の感が否めず、実効性は乏しいと言わざるを得ない。
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