ケンコバ、小峠、田中…なぜ「独身芸人」が次々結婚? 「破天荒な生き方」が通用しなくなったお笑い界の今
呪縛から解放
また、芸人が活躍する期間が長くなり、テレビに出る芸人の高齢化が進んでいることの影響もある。かつては40~50代の中年芸人が第一線で活躍し続けるケースはほとんどなかった。しかし、最近ではそれが珍しいことではなくなった。長く仕事を続ける中で、生活や価値観が変化していくのは自然なことであり、むしろ家庭を持つことが安定した活動につながる場合も多い。
実際、近年では錦鯉の長谷川雅紀、バイきんぐの小峠英二、アンガールズの田中卓志など、独身キャラとして知られていた芸人が次々と結婚している。これは芸人という職業が「破天荒な生き方」を前提としなくなったことの表れでもある。
また、最近のお笑い界や芸能界では、私生活を切り売りすること自体の価値も下がっている。YouTubeや配信メディアの普及によって、パーソナルな部分を積極的に露出していくタレントも存在する一方で、世の中ではプライバシー保護への意識が高まっていて、タレントの日常的な部分をあれこれ詮索すること自体がマナー違反であるという感覚も強くなった。そのため、「独身か、既婚か」という単純な属性だけではキャラクターが成立しづらくなってきた。
今の時代の芸人たちは「笑いのために独身を貫く」という呪縛から解放された。結婚しても、子供が生まれても、芸人は芸人であり続けられる。ケンドーコバヤシの場合、「父親ケンドーコバヤシ」というキャラクターとして、これから新しい笑いを生み出していくのかもしれない。時代は変わっていくのと同じように、芸人たちの生き方もどんどん変わっているのだ。






