“ススキノ首切断事件”の現場ホテルが売りに出されていた! 所有者にお値段を聞いてみると
北海道最大の歓楽街、札幌・ススキノを舞台に起きた凄惨極まりない事件から、はや2年半。当時62歳だった男性会社員が殺害された現場となり、頭部のない遺体が発見されたホテルが現在、売りに出されているという。そこで所有者に価格を尋ねたところ……。
***
遠い過去の出来事
事件の主犯、田村瑠奈被告(31)はナイフで被害者をあやめ、ノコギリで首を切断した後、頭部を自宅に持ち帰ったとされる。いまだ精神鑑定が終わらず、裁判日程は決まっていない。
一方、彼女の犯行を手伝ったとして、共に起訴された両親の公判は進められてきた。1月27日には、殺人幇助(ほうじょ)などの罪に問われた精神科医である父、田村修(おさむ)被告(62)に懲役1年、執行猶予3年の控訴審判決が言い渡されたが、
「ススキノでは、もう事件のことなんて話題に上りませんよ」
とは、地元の関係者。欲望が渦巻く夜の街では、惨劇は遠い過去の出来事と化したようだ。
派遣を拒まれ……
もっとも、事件現場のホテルに限っては事情が異なるという。
「今でもほとんどの店が、女の子の派遣を拒んでいます。彼女たちから怖いと、嫌がられているからです。殺しがあった部屋だけでなく、ホテル全体が派遣先としてNGになっている。利用者の多くは、事件をよく知らない外国人観光客や、滞在中に宿泊先を押さえられなかった“ホテル難民”だと聞いています」(前出の関係者)
ホテル街の一角に立つ当該物件は、敷地面積が約82坪で、地下1階・地上7階建て。築33年のビル内には計14部屋が用意されている。週末に記者が確認したところ、宿泊料金が1万2900円、3時間の休憩が6900円とさして高くはなかった。
すでに、事件が発生した部屋は改装されている。おはらいも済ませたそうで、これまで営業を継続してはきたが、いよいよビルが丸ごと売りに出されるといううわさが聞こえてきた。
「買いたいという方がいれば商談に応じている」
物件を所有する不動産業者に聞くと、
「確かに買いたいという方がいれば、商談に応じています。でも、それはウチが約7年前、物件を取得した時から同じスタンスです。元々が投機目的で購入しており、事件があったから売るわけではありません。業界の口コミやネットワークを通して、事件後の今でも月に1~2件は引き合いがあります」
希望の価格はというと、
「3億円から4億円の間でしょうか。事件直後、部屋の稼働率はそれまでと比べて約3割になってしまいましたが、現在は6割程度まで回復してきた。無理して手放そうとまでは思っていませんね」(同)
1億円未満が妥当
ススキノの中心地から少し離れているが、利便性の悪い場所ではない。買い手は現れるだろうか。
不動産コンサルタントの森島義博氏によれば、
「不動産業界では、いわゆる事故物件のことを心理的瑕疵(かし)物件と呼んでいます。こうした物件は高くて相場価格の約7割、安ければ3割以下にまで下がってしまう。所有者が希望する3億~4億円という値段は、上物を除いた土地の相場価格を、おおむねそのまま当てはめて算出したものでしょう。しかし、大事件の現場となった土地ですから、やはり三掛けでも高い。売ろうとするならば、価格は3億~4億円の30%以下、およそ1億円未満が妥当だと思われます」
所有者の思惑通りには、売れそうにないか。



