なぜ?「自民圧勝」こそが高市政権“最大のリスク”の声…空前の“高市旋風”も「ふくらんだ期待の大きさだけ、経済政策に対する国民の評価は厳しさを増す」
注目が集まる経済政策
ただし、実際に自民と維新が圧倒的な大勝を果たしたとして、それが高市政権の強い“追い風”になるかは疑問だと井上氏は指摘する。
これは一般的な常識とは逆と言っていい。現有の198議席が230議席や240議席に伸びたのなら、高市氏の政権基盤は盤石になるはずだ。長期政権の可能性が取り沙汰されても全く不思議はない──。
「もし自民党と維新が300議席レベルの大勝を成し遂げたとしたら、有権者が高市政権に求めることは非常にシンプルなものだと考えられます。つまり、まさに“反財務省”の政策を実施してほしいということです。最優先は『痛税感』の払拭でしょう。税と社会保障の負担は4割を超えており、『五公五民』という言葉が脚光を浴びたこともありました。高市さんは消費税減税と、その後に『給付付き税額控除』を実施することで国民の負担感を和らげると説明していますが、果たしてその通りになるのかという問題です」(同・井上氏)
痛税感の払拭と並行して取り組んでほしいと国民が望むのは、実質賃金の上昇だ。
「日本がデフレ経済だった時は『収入は少ないが支出も少ない』というライフスタイルでした。しかしインフレ経済に転じると『給与が増えても物価高に追いつかない』状況に変わりました。高市さんは物価上昇を超える収入増を実現できるか、選挙後に国民の注目が集まるのは必至でしょう」(同・井上氏)
期待が失望に転じる可能性
国民の望みを要約すれば「痛税感をなくしてもらいながら日本経済を復活させ、本格的な好景気を実現して手取りを増やしてほしい」──という感じだろう。
「果たして高市さんが国民の切実な要望に応えることができるのか、今年の政界における大きな注目ポイントの一つでしょう。衆院選が大勝で終われば、それは高市さんに対する期待の大きさを意味します。もし高市さんが経済政策で目立った成果を上げられないと、期待が大きかった分だけ失望もまた大きくなる可能性があると思います」(同・井上氏)
XなどのSNSでは高市氏に対する批判が広く拡散した時もあったにもかかわらず、高市氏の動画は再生数が1億回を超えた。
第1回【「消費税12%」「高市逃げた」「統一教会」…“高市サゲ”ワードが氾濫しても高市旋風が揺るがない理由 旧民主党が308議席を獲得した09年総選挙との共通点とは】では、旧民主党が2007年に巻き起こしたブームに匹敵する“高市推し”の実態について詳細に報じている──。
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