阪神・佐藤輝明の契約交渉も長期化…ポスティングで揉める理由 編成担当者は「責任を追及されかねない」

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 プロ野球の春季キャンプが2月1日にスタートした。しかし、キャンプイン直前まで契約交渉が長引いて話題となったのが、昨年セ・リーグのMVPに輝いた佐藤輝明(阪神)だ。最終的に出来高を含む総額5億円(推定)の単年契約となったと報じられたが、サインはキャンプイン2日前の1月30日だった。ここまで交渉が長引いた大きな理由は今シーズン終了後にポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を訴えているからだとされる。【西尾典文/野球ライター】

デメリットの方がはるかに大きかった

 佐藤以外にも才木浩人(阪神)や、昨年パ・リーグで最多セーブのタイトルを獲得した平良海馬(西武)らは、早くからポスティングシステムでの移籍を希望していると報じられている。また、牧秀悟(DeNA)や石井大智(阪神)、小園海斗(広島)もオフの契約更改で将来的なメジャー希望があることを球団に伝えたことを明かしている。

 ただ今回、佐藤の契約交渉が長引いたのを見ても分かるように、すんなりとポスティングシステムでの移籍を認めるケースばかりではない。そもそもポスティングシステムは、選手の権利ではなく、球団の承認がなければ申請できない制度であるが、ケースによっては高額な譲渡金を得られることがある。そのため、球団もどのタイミングで認めるか、慎重になるのは当然と言えるだろう。

 近年選手と球団が揉めることが多いのは、他にも理由があるという。ある球団の編成担当者はこう話す。

「(ともに日本ハムからポスティングシステムを利用して移籍した)有原航平と上沢直之のような例を繰り返したくないというのが大きいと思いますね。2人ともFA権を取得していませんでしたが、ポスティングでメジャーに移籍して、すぐにNPBに復帰してライバルのソフトバンクに入団しています。ともに譲渡金が少なく、球団にとっては認めたことによるデメリットの方がはるかに大きかったです。フロントとしては責任を追及されかねない事態ですし、同じようなことを起こしたくないと考える球団も多いでしょう」

 帰国後、有原や上沢ほどの活躍を見せていないため、それほど話題になっていないが、藤浪晋太郎(DeNA)と青柳晃洋(ヤクルト)も同様の流れで米国から短期間で帰国し、別の球団に入団している。また、ソフトバンクや巨人の海外担当は常に米国でプレーしている日本人選手の動向をチェックしていると言われており、今後も同様のことが起こる可能性は十分にあり、それを恐れるのも理解できる話だ。

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