TBS「世界進出」に黄色信号か 日韓合作K-POPドラマが異例の不振、視聴率急落のワケ
まさにスポ根
しかし、肝心要のK-POPプロデューサーが日本人という設定はさすがに無理があるのではないか。音楽プロデューサーであるならば少なくともミキシングスタジオでキーボードなどを弾くシーンが不可欠だろうが、今のところそんなシーンは登場していない。
「中村演じるプロデューサーの吾妻は、NAZEのメンバーに基礎体力をつけさせる運動ばかりさせていますが、これはまさにスポ根そのもの。TBSではかつて弱小ラグビー部が全国優勝を果たす熱血学園ドラマ『スクール・ウォーズ』(1984~85年)、不良たちが熱血教師の指導で甲子園を目指す『ROOKIES』(2008年)、弱小野球部の夢と葛藤を描いた『下剋上球児』(23年)などが人気を博しました。
『DREAM STAGE』もこの系譜につらなるスポ根ドラマなのでしょうが、さすがにK-POPの世界とは“アンマッチ”過ぎますね。そもそもK-POPのアイドルは基礎体力だけではなくラップやダンス、ボーカルトレーニングから表情管理まで猛特訓していますから、そんなシーンも用意すべきでした」(TBS関係者)
中村といえば、2019年にDisneyのオーディションで実写版「アラジン」の主人公 アラジンの吹き替えに大抜擢された。評価されたのが「ホール・ニュー・ワールド」の歌唱力。「DREAM STAGE」のどこかで中村の歌唱シーンがあれば少しはさまになるはずだ。
ところで、「DREAM STAGE」の爆死はTBSのグローバル展開にも深刻な影響を与えそうなのだという。実はTBSは2021年に韓国を代表する大手エンタメ企業・CJ ENMと戦略的パートナーシップ協定を結んでおり、24年には向こう3年間で地上波ドラマ3本以上、映画2本の共同制作で合意。傘下のスタジオドラゴンも参加したスキームで昨年7月期には日韓共同制作ドラマ「初恋DOGs」がTBSのゴールデンタイムで放送されたが、脚本の力不足が指摘され視聴率的にも惨敗だった。
「韓国では今、Netflixによる莫大な投資資金流入の副作用で、ドラマ制作費や俳優のギャラが高騰し過ぎているんです。そのため地上波でのドラマ制作が激減している状態。そこで韓国側は日本のマーケットに活路を見出したいわけですが、日本での撮影現場ではドラマ文化や演出スタイル、俳優陣の意識の違いで混乱が生じることも。さすがに韓国側も日本との合作で惨敗が続けば、撤退という選択があってもおかしくありません」(前出のTBS関係者)
日本ドラマの世界進出を目指す3年越しの大規模プロジェクトとして制作された「DREAM STAGE」だが、限界が露呈している形だ。世界進出どころか足元で砕け散ってしまうのか。
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