「真冬の総選挙」で“創価学会の女性部”がカギを握る理由…自民は「風まかせの空中戦」、中道は「組織票だのみの地上戦」という“ねじれ選挙”の驚くべき結末
自民と中道で選挙戦略が逆転
自公連立政権の時代、自民は業界団体などの組織票を固め、旧公明の支持母体である創価学会の票──いわゆる“学会票”──が加わって選挙を戦った。
「小選挙区で勝利するためには徹底した“地上戦”が求められます。選挙区内を小まめに周り、支持者の票を固め、業界団体に支援を依頼するのが基本中の基本です。自民党も地上戦が得意な政党でしたが、日本経済の疲弊が長く続き、業界団体の“政治離れ”が加速しています。今も選挙で自民に協力しているのは一部の建設業界など限られた団体だけでしょう。さらに旧公明が連立を離脱しましたので“学会票”も消え去りました。自民党は高市さんの人気を最大限に活用するという“空中戦”で衆院選を戦うわけで、これは党始まって以来の選挙戦略と言っても過言ではないのです」(同・伊藤氏)
一方、旧立民の選挙戦略は「風頼みの空中戦」と批判されてきた。今でも労働組合という組織票を持っている建前になっているが、そもそも組合の加入率は減少する一方だ。自民党に「逆風」が吹き、批判票が流れ込めば議席が増えることもある。だが立民自体は有権者の積極的な支持を得られていなかった。
鍵を握る学会女性部
「ところが中道が誕生し、旧立民の候補者に旧公明の学会票が合流します。旧立民の候補者にとっては初めて“地上戦の武器”を手にいれたとも言えるでしょう。創価学会も労働組合と同じようにメンバーの高齢化、活動量の減少、組織の痩せ細りが顕著です。往時のようには票を集められないかもしれません。ただ私はその上で、学会の女性部に注目したいと思っています。創価学会で選挙戦の先頭に立つのは女性部です。旧公明は長らく『平和の党』と呼ばれ、これに女性部は誇りを持っていました。そのため連立を組んだ自民の安全保障政策などとは対立することも多く、学会の中では自民に対する批判や反発の声も目立っていたのです。旧立民は『平和主義の堅持』を主張してきましたから、国家観や外交、安全保障の政策などでは相性がいいはずです。女性部が旧立民との合流を歓迎し、組織力をフル活動させれば、興味深い選挙戦になるかもしれません」(同・伊藤氏)
参院選で旋風を巻き起こした国民民主党と参政党はどうだろうか。特に参政の神谷宗幣代表は「自民のリベラル系候補に刺客を送り、高市政権を援護射撃する」というユニークな選挙戦略を発表している。
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