「新築タワマンは無理」というあなたに 2026年に家を買うなら意識すべき「2つの狙い目」

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 2026年になっても収まる気配のない住宅価格に高騰。しかし、住宅購入のタイミングは各人のライフステージに依るところが大きいため、「買いたい時が買い時」という言葉もある。それでは、「今が買いたい時」だという人には、現実的にどのような選択肢があるのだろうか。不動産コンサルタント・岡本郁雄氏に、現在のトレンドを踏まえた「2026年に家を買うための傾向と対策」を聞いた。

「内見できる賃貸物件が一つもない」

 今年は、60年ぶりの丙午(ひのえうま)。情熱や勢いが高まる年とされ、「今年こそ」と、マイホームの購入を検討する人もいるだろう。しかし、住宅価格の上昇に加え、住宅ローン金利も引き上げられるなど、購入環境は年々厳しくなっている。

 賃貸物件の管理業務を行う不動産会社によれば、不動産価格の上昇と賃貸物件不足のためか転居を希望する人が少なく、空室が出にくい状況だという。空室が出そうな場合でも、賃借人の退去前の賃貸募集に内見無しで申込をする人も多く、すぐに埋まる。そこにはなかなか希望物件が見つからない焦りがうかがえる。部屋が空かない状況はここ数年続いていたが、今年はさらに拍車がかかっているようだ。

 こうした募集物件不足もあり、賃貸マンションの募集賃料は大きく引き上げられている。LIFULL HOME'Sによれば、東京23区のファミリータイプの平均掲載賃料は、2025年12月には、24万8669円に。1年前の21万7709円よりも3万円以上も上昇している。シングル向けも同様で、2024年12月の10万3914円から2025年12月の12万1270円へと上昇。転居することで家賃が上がってしまう状況では、引越しをためらうのは当然だろう。

 同じ賃貸住宅に継続して住む人も、安心というわけではない。更新時の賃料を引き上げる動きが広がっているからだ。

 平均的所得層向けに賃貸住宅を提供している不動産投資信託の資産運用報告書を見ると、新規契約時賃料はもちろん、更新時賃料も2%程度引き上げられている。2年更新が一般的なので、物価上昇率を踏まえるともっと引上げ率が高まっても不思議ではない。修繕費や借入金の金利上昇というオーナー側の事情もあり賃料負担は今後さらに増えそうだ。こうした家賃上昇の動きを察して、マンション購入に動いた人も目立つ。

建築費の上昇と金利上昇の影響を受けにくい竣工済マンション

 日本銀行による政策金利の引上げもあり、住宅ローン金利は上昇を続けている。2025年1月21日時点で、10年物日本国債の金利は、2.3%超。30年物日本国債の金利は、3.8%超。複利で運用すれば、20年間で2倍超となる高水準だ。

 デフレ脱却に向けた異次元の金融緩和から金融政策も大きく転換しており、以前のような低金利に戻ることは無いと思った方が良いかもしれない。固定型に比べて金利の低い変動型住宅ローンを選んでいる人は少なくないが、金利上昇リスクを踏まえて住宅ローンを検討することをおすすめしたい。

 金利上昇に備え、固定金利型の住宅ローンを選ぶという選択肢もある。固定金利型住宅ローンであるフラット35の最低金利は、2026年1月21日時点で融資率9割以下(借入期間21年~35年)の場合2.08%。融資率9割以下(借入期間20年以下)の場合なら1.71%。30年物国債の金利が3.8%を上回る水準であることを考えれば、金利上昇リスクの備えとして検討すべきだと筆者は考える。

 留意すべき点は、融資金利の決定が物件引渡しのタイミングである融資実行時であるということ。工期を要する新築タワーマンションの中には、引渡しが2年~3年後という物件もある。万が一、その間に金利が大きく上昇すれば、返済計画も大きく狂う。

 こうした中で、お薦めなのが竣工済みのマンションだ。未完成物件に比べ引渡しが早く、融資実行が早いため今の金利水準で融資を受けられる可能性が高い。また、賃貸に住んでいる家族にとって引渡しが早いということは、家賃支出を止めることにも繋がる。住宅ローンの返済が早くスタートすれば、完済までの期間も早期に終わる。経済的な観点で見ても、竣工済みマンションを選ぶメリットは大きい。

 竣工済みマンションを選ぶメリットは、もう一つある。これから販売される新築マンションと比べコストパフォーマンスの面でも有利な点だ。建築費や地価は年々上昇しており、数年前と比べると今の方が明らかに高い。竣工済みマンションは、これから販売されるマンションと比べコストが抑えられており設備・仕様が優れている場合も。

 大規模マンションなどスケールの大きい竣工済みマンションほど、着工時期が早くコスト面で有利だ。首都圏でも相当数の竣工済みマンションがあり、都心通勤可能な駅徒歩圏で4LDKが5000万円以下で購入できるケースもある。神奈川県、埼玉県、千葉県など郊外エリアに多く、選択肢は十分にある。

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