「そういえば右側を歩く人が減ったような…」 エスカレーターの謎マナー「片側空け」が最近改善されてきた? 福岡では強めな“啓発アナウンス”も

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福岡市営地下鉄のしつこいアナウンス

 さて、東京の場合をここまでご紹介したが、地方になると若干遅れている。というのも、過度な注意喚起をせざるを得ない状況だからである。福岡の市営地下鉄は過剰なアナウンスで知られ、エスカレーターをめぐってもなかなかのストロングスタイルで、マナー啓発をしている。そのため、右側を歩く人はそこまでいない。というのも、どちらかの側を空けていたり、右側を歩くといたたまれない気持ちになるのである。

 片側が空いていると、こんなアナウンスが流れる。

「片側が空いています、二列でご利用ください」。そして、二列になると「ご協力ありがとうございます」と来る。センサーで管理をしていて、右側に人がいないと「右に動け、オラ!」とやり、その通りに動くと機械音がお礼をしてくれる。また、右側を歩いている人がいたらこう来る。

「歩くと危険です」

 それでも歩き続けると、延々と「アルクトキケンデス、アルクトキケンデス、アルクトキケンデス、アルクトキケンデス」と注意され続ける。歩いている人はその間ずっと責められるのがウザくなってくるし、左側に並んでいる人にもこの阿鼻叫喚の生徒指導的機械音を聞かせるのも申し訳なくなり、足を止める。するとこのアナウンスはこう来るのだ。

「ゴキョウリョクアリガトウゴザイマス」

 東京では自然発生的にマナーが良くなったが、福岡も東京レベルになったらこの悶絶アナウンスは終わるかもしれない。いずれにしても「片側空け」の習慣もそれほど遠くない将来はなくなるのでは。もしかしたら右側が空いているのに頑なに左側に並ぶ人の右側を通る時に「チッ」なんて舌打ちをされる日が来るかもしれない。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

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