なぜ若者の「高市内閣」支持率は9割を超えるのか? 「料亭で情報交換」より「帰宅して政策を勉強」が“令和の若者”に支持される理由
会食をしない高市首相
NHKの世論調査では、高市内閣に対して50代でも約70%が、60代でも約60%が支持すると回答している。若年層に限らず全世代の広範な支持を得ていることは明白だが、高市氏の具体的な“政治姿勢”に踏み込むと、そのテーマによっては“ジェネレーションギャップ”が生じることもある。
例えば“会食”の問題だ。首相の行動は全国紙が毎日「首相動静」の欄で報じている。そこから垣間見える高市氏の“生活パターン”に対し、人生のベテラン組は「ちょっと物足りない」と首を傾げ、若手組は「共感できる」と支持するという現象が起きているのだ。担当記者が言う。
「朝日新聞の電子版は昨年12月、『高市首相、情報収集は大丈夫? 官邸外と交流少なく不安の声』との記事を配信しました。記事は高市さんの《一人でこもって勉強するのが好き》という素顔を伝えた上で、高市さんの側近でさえ『首相が関係者と会食しない』と不安視していると報じたのです。党副総裁の麻生太郎さんも『国会対策委員会などを招いて食事をしたほうがいい』と高市さんにアドバイスしたそうですが、高市さんが従った形跡はありません」
酒席のジェネレーションギャップ
首相動静を分析した朝日新聞によると《高市首相の交流の少なさは、歴代首相と比べても目立つ》という。ならば高市氏が尊敬する安倍晋三氏はどうだったのか。
《就任直後の2カ月で安倍晋三元首相は27回、菅義偉元首相も55回にわたって経済界や党幹部らと会食を重ねた。就任直後に衆院選があった岸田文雄元首相と石破氏もそれぞれ10回以上は会食に臨んでいた》
4人の首相は在任中、関係者と会食を重ねて貪欲に情報を収集していた。一方の高市さんは淡泊すぎるのではないか。首相に近い重鎮も「経済界とも会食して生の声を聞くべきだ。会議などであいさつするだけでは関係性は深まらない」と懸念している──朝日新聞の問題提起を要約すると、こんな具合だろう。
40代以上のビジネスパーソンなら「確かに酒席で重要な決断が下されることは多い。宴席で貴重な話を耳にすることで、社会人として成長した実感もある。酒を酌み交わしてこそ理解し合えるという人間関係が存在するのは事実だ」と頷くだろう。
ところが先の井上氏は「若い有権者は逆に受け止めているでしょう。高市さんが夜の会食とは無縁だからこそ支援しているのです」と言う。
「若い有権者の“逆転現象”が注目されることはよくあります。例えば安倍内閣の時、『若い有権者にとっては自民党が革新政党であり、旧立憲民主党や共産党は保守政党だと受け止められている』というレポートが話題を集めたことがあります。確かに安倍政権は保守的な政策だけでなく、子育て支援などリベラルな政策も積極推進して内閣支持率に結びつけました」
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