TRFのDJ KOO、人気絶頂期に受けた批判に対する“本音”や、30年以上メンバー固定の「バランスのいいグループ」でい続ける秘訣を明かす
「lights and any more」は令和の若い世代にも人気
Spotifyの順位に戻ると8位に09年のアルバム『GRAVITY』収録の「lights and any more」がランクイン。同作は、スピードカーを題材としたアニメ『湾岸ミッドナイト』(スカパー!パーフェクト・チョイス)のオープニングテーマ曲に起用された、アップテンポのナンバー。そのためか、YouTubeでも自分の車が爆走する映像を本作をBGMにして投稿するといった、いわゆるMAD動画が多数アップされているほど、カーユーザーを中心にかなり浸透している。
「僕らは90年代前半、CMタイアップの15秒や30秒といった熾烈な闘いのなかで活動していました。そこから後半にかけてドラマのタイアップが増え、ドラマからアニメへと移っていきました。CMやドラマに比べると、アニメは振り返ったり、掘り下げたりしてもらえるカルチャーなんでしょうね。それが、『lights and any more』が今でも人気の理由だと思います。動画を投稿されるのも、推し活のように好きな音楽を掘り下げるという聞き方が主流だからだと実感しています」
「lights and any more」は、DJ KOOのキレのあるボーカルやラップのパートが多く、ライブでも盛り上がることが容易に想像できる。
「その通りです! やっぱりテンポもありますし、昨今TikTokでDJとしてライブ配信をする時も、この曲はかなりリクエストをいただきますね。TRFのリアルタイム世代より、むしろ若い方から人気です」
また、12位には前作から約6年半ぶりとなった06年のシングル「Where to begin」がランクイン。本作はデビュー15周年記念ベストアルバム『TRF 15th Anniversary BEST -MEMORIES-』リリース時のファン投票でもリクエスト上位となった。
逆境の中でも「ありのまま 生き抜く美しさ」や「目に映る 全ては素晴らしい」と世界を肯定する強いメッセージ性のある明るいダンスチューンで、随所に入る ♪WOW WOW~ WOW WOW WOW~ というコーラスパートは、ライブでも大合唱したくなるほど勇気づけられる。
「小室さんを離れTRFのセルフ・プロデュースとなってから、TRFらしさとは何かを追い求めていくなかで、ようやくたどり着いた曲だったんです。今でもライブのセットリストには必ず入れるくらい大事な曲で、このサブスクの人気はそれが反映されていると思います」
30年以上メンバー固定、グループ活動がうまくいく秘訣は
11位以下を見ると、シングル曲だけではなく、前述の「WORLD GROOVE」(同タイトルアルバム収録)が14位、アルバム『EZ DO DANCE』収録の「ISLAND ON YOUR MIND」が18位と、初期のアルバム曲も人気ということがわかる。特に、「ISLAND~」はDJ KOOがとても陽気に歌っているのが印象的だ。
「TRFの楽曲はやっぱりダンスミュージックが基本で、とにかくノリノリな感じが多いのですが、この曲のように明るくて肩の力を抜いて楽しめる素敵な作品も多いんですよ。小室さん独特のピアノのフレーズもあって、この人気も納得です。“RAVE”という激しいダンス曲などもやってきているけれど、こういうホッとする曲も支持されているのが嬉しいですね」
TRFといえば、93年に5人体制となってからは30年以上メンバーが固定して活動していて、メディアに5人が出ていると、とてもピースフルな雰囲気が漂ってくる。
「僕たちはそれぞれの役割が明確なので、相手が何をやっているか干渉するよりも、自分のポジションをしっかりと務めていくことで互いに刺激をもらったり与えたりしている、バランスのいいグループだと思いますね。そのためには、相手を尊重して、自分の役割をサボらない、手を抜かないということもみんなやっていますよ」
96年のシングル「Love & Peace Forever」が10位で今も人気なのは、そんな彼ららしいナンバーだからかもしれない。
「ずっとアンダーグラウンドで活動してきた僕たちに、小室さんがポップな音楽を提示してくれて、ポップなものに対する接し方や形としての残し方も教えてくれました。この『Love & Peace Forever』も、trf加入前だったら、もしかして選ばなかった曲かもしれません。小室さんと出会ったことで僕らの幅が広がりましたね」
ランキングTOP50内では、「若かりし頃の僕とSAMが一緒にラップをやっている44位の『FUNKY M』は、もっと聴いてもらえたら嬉しいです」と答えたDJ KOO。もしかしたら彼に対し、能天気に騒ぐ“パーリーピーポー”のイメージを持つ人もいるかもしれないが、実際の彼は、どの時代においてもその楽曲が持つ意味をきちんと考えていて非常に驚かされた。“時代を委ねられる”人になるには、陽気に振る舞いつつも、何事も熟考するという彼のスタイルが参考になりそうだ。
最終回となるインタビュー第3弾では、近年のバラエティ活動や、それを発端に広がった新たな活動についても尋ねてみた。
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