使用済みの「おもちゃ」がベッドの上でウネウネと…「60歳からのハローワーク」を体験したライターの生々しいレポート

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 人手不足と言われて久しいが、誰もが就きたい仕事に就けるわけではない。年齢が高くなればなるほど、条件が厳しくなっていくというのも想像に難くない。また資格がないと不利だとも言われる。
 
 なまじ部長などを経験したサラリーマンが定年退職後に、「管理職ならできる」と言って面接に落ちまくる――というのはテレビドラマでよく見るシーンである。 

 特別な資格やコネを持たない中高年が一から仕事を探したら、どういうものがあるのか。なにができるのか。定年間近の人に限らず気になるところだろう。 
 
60歳からのハローワーク』(Hanada新書)は、ベテランライターの神舘和典氏が60歳過ぎてから、新たな職探しに挑んでみた体験ルポ。本の中で取り上げている、実際に体験した仕事は、清掃車でのゴミ収集、“ご休憩アリ”のホテルやナシのホテルでの清掃・ベッドメイク、解体業のパトロール隊、宅配会社での荷分け、山小屋への食糧運び、脳障害のグループ・ホームでの調理、ファストフード店での店員、オートレース場での警備、マンゴー畑での農作業……。

 60歳からの職探しの旅に出た神舘さんに、その理由、成果など根掘り葉掘り聞いてみた。

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――ライターとして著書も多くあり、仕事は今でもあると思うのですが、なぜ求職活動を体験してみようと思ったのでしょうか? フリーだから定年はないはずでは?

 いえ、とても切実な事情があります。60歳を過ぎてから、仕事が激減したんです。
 
 理由として出版業界の斜陽化や、いわゆる「活字離れ」があるのでしょう。また、編集者から見て、自分よりもはるかに年上のライターが使いづらい、という事情もひしひしと感じます。

 つまりフリーといえども、会社員の定年に近い問題はあるということです。だから今の仕事だけにしがみつかないで、別の仕事も体験して、自分の可能性を探さなくてはいけない、と考えたのです。

――それで体験したのが、この本で取り上げている仕事の数々ということですね。多くがいわゆる「肉体労働」になっているのはなぜでしょうか?

 最初にハローワークを訪れた時に、60代にも紹介できる仕事として言われたのが、身体を使う仕事でしたから。運転免許以外は大した資格もないので、当然でしょう。それでも選り好みしなければ、仕事はたくさんあると知り、ほっとしました。ただ、僕には頻尿やお腹を壊しやすい弱点があり、長時間トイレに行けない肉体労働や需要の多いタクシードライバーや路線バスの運転士は厳しいと思いました。

 一方デスクワークの求人は貴重なので、見つけたら、積極的に申し込むべきだと思いました。トイレの心配がいらないので。僕の場合は短期の求人を選んだので肉体労働系ばかりになりましたが、長期の仕事ならば、デスクワークの求人もあります。
 
 映画「PERFECT DAYS」で役所広司さんが演じたようなトイレ清掃員ならばその弱点も関係ないかな、と思ったのですが、トイレ掃除に特化した求人はほとんど見当たらず、またあっても多くの場合、女性限定の求人だったため希望は叶いませんでした。男性が女性トイレを掃除することを許容できない女性が多いので。だから、トイレ掃除の求人は女性限定がほとんどのようです。逆に男性トイレを女性が掃除することを気にしない男性は多いようです。女性は男女両方のトイレを掃除できるけれど、男性は男性トイレしか掃除できないわけです。

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