偏差値66の名門「駒場東邦中学校」サッカー部が全国3位に…監督が明かす「サッカーを続けながら東大に合格する生徒」の特徴
数字と競争でやる気を促す
駒場東邦中学サッカー部の活動は、放課後週3回の全体練習と週末の試合。朝練習と週1回行われる自由練習への参加は、生徒の意志に委ねられている。
それでも2020年に人工芝に張り替えられたグラウンドの限られたスペースを使いながら、稲冨氏はGPSを使った走行距離の計測や大会形式の練習を取り入れて、「数字に強く負けず嫌いな部員たち」のやる気を促し、強化に取り組んできた。
「サッカーももちろん大切ですが、学業や私生活における何事に対しても、一生懸命に取り組まなければならない」
部員たちにはそう伝え、時には学業面で伸び悩む部員の代わりに、文武両道で成長の見られた部員にチャンスを与え、チーム内に刺激を与えることもあったそう。
「生徒たちの入学時の成績はまちまちですが、学業成績が芳しくない部員に対して個別に声をかけることもありますし、定めた目標に対して逆算しながらどう進んでいくのかについては、サッカーも勉強も変わらないと思っているので日々の地道な取り組みが将来につながることについては日頃から生徒たちに伝えるように心がけています」
東大に合格する生徒の特徴
「生徒たちにとっては、直近の目標である大学受験にどのように取り組み、乗り越えていくのかが本当に大切です」
中学サッカー部を全国大会に導いた稲冨氏だが、「進学校としての使命」と言っても過言ではない、生徒たちの進路についても冷静に向き合っている。なかでも2024年には副担任として高校3年生のクラスを受け持ち、難関大学合格に向けて努力を続ける生徒たちと過ごした日々は、稲冨氏にとって大きな財産になったそう。
「僕の印象では、サッカーでも勉強でも絶対に妥協をせず、自分の決めたことをきちんとやり抜ける生徒が、大学受験でも思い通りの結果を残せているように感じましたし、逆に意志の弱さを感じるような子は、伸び悩む傾向があったかなと。高校3年生が受験に向けてラストスパートをかける姿勢や、本番に向けて緻密にスケジュールを管理する様子を間近に見た経験は、その後の指導においても本当に役立ちました」
昨年は全国大会3位の成績を残す一方で、稲冨氏が昨年3月まで受け持った卒業生や、高校3年の11月までサッカーを続けて東大に合格した先輩らを招いて、中学サッカー部員とコミュニケーションの場を設けたことも。
「結果を残した生徒たちが、計画的に勉強を進める姿を見てきたので、自分の現状と照らし合わせながら、やがて訪れる大学受験に向けて少しでもやる気になってもらえたら嬉しいです」
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