巨人と日本ハムの“不可解な動き”も…FA移籍に伴う「人的保障」のルールが有名無実化しているのか?

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 プロ野球のキャンプインまで残り1ヵ月を切ったが、フリーエージェント(FA)権を行使しながら、去就が未定の選手がいるため、ここから補強に動く可能性が高い球団もあるだろう。そんなストーブリーグで近年注目を集めることが多いのが、FAで移籍した選手の「人的補償」である。【西尾典文/野球ライター】

何かしらのやり取りが

 現行のルールでは、所属する球団の日本人選手の中で年俸上位3名までが「Aランク」、4位から10位までの選手が「Bランク」、11位以下の選手が「Cランク」と格付けされる。「Aランク」と「Bランク」の選手がFA権を行使して国内のNPB球団に移籍した場合、「人的補償」が発生するとされている。

 FA権を行使した選手を獲得した球団は、直近のドラフト会議で獲得した選手を除く、支配下選手のうち28人をプロテクトする一方、FAで選手が移籍した球団は、プロテクトされていない選手を1名獲得できる。このオフには、桑原将志(DeNA→西武)の「人的補償」として、古市尊が西武からDeNAに移籍している。

 「人的補償」を巡っては過去に様々な騒動が起きている。

 2017年オフには大野奨太(中日→日本ハム)がFAで移籍した際に、中日は大ベテランで功労者である岩瀬仁紀をプロテクトしておらず、日本ハムが獲得を打診したとして大きな話題となった。当時、岩瀬は、投手コーチを兼任していたことから、中日側は「指名はない」と踏んでプロテクトから外していた。最終的には、日本ハムが獲得を断念し、金銭による補償となった。

 記憶に新しいのは、2023年オフの山川穂高(西武→ソフトバンク)の「人的補償」を巡る騒動である。2024年1月11日の朝、西武は、ソフトバンクを牽引してきた大ベテランの和田毅を獲得するとの報道が出たものの、夕方には、急転直下で甲斐野央の移籍が発表されたのだ。この裏では、ソフトバンクが和田の移籍に難色を示し、プロテクトリストを変更したと言われている。実際、甲斐野は2023年に一軍で46試合に登板して3勝1敗、2セーブ、8ホールド、防御率2.53と結果を残しており、普通に考えれば、プロテクトから外れるような選手ではない。わずかの期間で、ソフトバンクと西武の間で何かしらのやり取りがあったことは確かだろう。

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