かつて「冬季五輪」で“アメリカ人を熱狂”させた日本人選手がいた…「浅田真央さん」でも「荒川静香さん」でもない「ファビュラスなスケーター」とは?

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 2月6日にミラノ・コルティナ冬季五輪が開幕する。冬季五輪といえば私が思い出すのが、1998年の長野五輪開幕式で聖火台に点火した伊藤みどりさん(56)。1992年のアルベールビル五輪・女子フィギュアで銀メダルを獲得したレジェンドだ。雪が降りしきる中、土俵入りを披露した横綱・曙と、巫女姿で現れた伊藤さんは世界中にインパクトを与えた。【取材・文=中川淳一郎】

あんなファビュラスなスケーターはいない

 そんな伊藤さんだが、アルベール五輪の際は、一部のアメリカ人男性から絶大なる支持を得ていた。筆者は当時アメリカの高校4年生(中学は2年制のため、実質的には日本の高校3年生)だったが、五輪のフィギュア競技が始まると、白人からも黒人からもハイタッチをもらうようになったのである。

 それは「あんなに素晴らしいスケート選手をお前の国は輩出したんだな、ありがとう!」ということである。正直、私はよく分からなかった。1992年大会では、アメリカ代表のナンシー・ケリガンの美貌が脚光を浴び、伊藤みどりはアメリカ人から注目されていないと思っていたからである。

 日本のメディアもケリガンがいかに美しいか、といった点を報道していたが、私の周囲の高校同級生からの人気No.1は伊藤みどりだったのだ。当時の雰囲気を生かしつつ彼らの発言を和訳する。

「ミドリ・イトーはゴージャスだぜ! あんなファビュラスなスケーターはいない! ケリガン? あんなのは痩せてるだけだ。イトーはきちんとした肉がついていて、それでいて高い位置でジャンプができ、回転も見事だ。あんな魅力的な女性はいない!」

「ミドリ・イトーの何がいいかってあのふくらはぎだよ! 筋肉が素晴らしくついていて、あの筋肉であのジャンプをして回転をする。あそこまで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるってのはすごい。お前、日本人であることを誇らしく思え!」

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