「衆院解散」との関連性は? 「昭恵さんは喜ぶ」「悪趣味なパフォーマンス」高市首相が「安倍元首相の遺影」アピールの評価
安倍路線の継承者
高市氏の掲げる路線は安倍氏のやり方をなぞるものが少なくない。高市氏は金融緩和の継続や積極的な財政出動を柱とする「アベノミクス」の基本路線を維持しているし、外交・安全保障面では「自由で開かれたインド太平洋」を外交の基軸としている。
安倍氏を最側近である秘書官や補佐官として支えた今井尚哉氏を内閣官房参与に、スピーチライターとして仕えた佐伯耕三氏を内閣広報官に起用するなど、霞が関の人材活用についても安倍路線を踏襲しているようだ。
安倍氏は2021年9月の自民党総裁選で清和政策研究会の出身者ながら無派閥で党内基盤の弱かった高市氏を全面的に支援した。これにより高市氏は一躍「ポスト安倍」の筆頭候補に躍り出た、と評された。
「当時、安倍氏が高市氏を後継者と認めたかというとそういうわけではありません。他の候補者との関係性から総裁選の選択肢のひとつとして支持したということですね」(同)
安倍氏はこの総裁選の翌年、2022年7月、凶弾に倒れた。
悪趣味だ
「高市氏の今回の振る舞いについて大いに評価する声があるのは事実です。安倍氏の妻・昭恵さんの気持ちを忖度すると“色んな配慮をいただいてありがたい”ということになるのかもしれません。もちろん一方で“悪趣味だ”“パフォーマンス主義”との指摘もあります。神社で遺影を掲げること自体が礼を失した振る舞いだという指摘もあります。が、高い内閣支持率のお陰でそういった声はかき消されがちですね。批判的な意見を口にする人が必ずしも反自民、反安倍というわけではありません。彼らの中には“そもそも安倍氏は高市氏を評価していなかった、それほど好きではなかった”といった見方を取る人もいるのです。個人的にも実際にそのようなニュアンスのことを複数の情報源から聞いたことがあります。そういう人の目には、今回の振る舞いは亡き安倍氏を”政治利用”しているように映ったということでしょうか」(同)
すでに確かめることはできないが、確かに安倍氏が高市氏を後継者と捉えていたかは見方が分かれる。安倍政権下で高市氏は総務相を長く務めたものの、外相や財務相など重要閣僚への起用は見送られ続けた。
「政権運営をしていくうえでのリアリズムと言うか、高市氏のキャラクターを捉えたうえでの判断なのでしょう、当たり前のことですが」(同)
そんな高市氏が23日召集予定の通常国会冒頭で衆院を解散する検討に入ったと報じられた。安倍氏からは必ずしも高い評価ではなかったことを高市氏も認識していたのか、遺影は「師匠、見てください」とのアピールだったのかもしれない。
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