「闇バイト連続強盗」指示役の“仲間”はいまも海外逃亡中 ガーシー事件と同じく官報に「旅券返納命令」が出ていた
首都圏連続強盗事件の首謀者たちが「別の傷害事件」を起こさなかったら、真相が闇へ葬り去られていた可能性があったことを前編で取り上げた。後編では傷害事件の詳細に立ち入っていくが、この事件では被疑者として逮捕状を発布された後も、逃亡を続けている男がいる。警察はこの男について連続強盗事件への関与も疑っているという。(前後編の後編)
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【写真】「ルフィ強盗団」幹部らが夢中になったフィリピン人ホステスたち
前編【闇バイト連続強盗事件「警察はシグナルを完全に“攻略”できたわけではない」首謀者たちの“油断”が突破口に「18件すべてを挙げるのは厳しい」という見方も】からの続き
27歳の男に逮捕状が出ていた
多くの人にとって馴染みが薄いと思うが、「官報」と呼ばれる内閣府が発行している国の機関紙がある。法律、政令、条約等の公布情報や、国や特殊法人等の諸報告、褒章の受賞者などが掲載される刊行物だが、そこには〈官庁報告〉として次に挙げるような情報も載っている。
〈旅券法第十九条の二第一項の規定に基づく一般旅券の返納命令に関する通知 令和七年六月十七日 外務大臣 岩屋毅 次に掲げる者は、旅券法第十九条第一項の第二号に該当しますので、その所持する一般旅券を令和七年七月二十二日までに外務大臣又は領事館に返納するよう命じます〉(「官報」2025年6月17日号より、以下同)
2023年、ガーシーこと東谷義和氏がドバイに滞在中に暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)に問われ、帰国を求められた時にも出た「旅券返納命令」である。
ここにAという男の名が旅券番号入りで出てくる。生年月日も記載されており、現在27歳。〈返納すべき理由〉にはこうある。
〈当該旅券名義人は、令和六年十一月二十五日、市川簡易裁判所裁判官から生命身体加害目的略取、逮捕監禁、傷害事件の被疑者として逮捕状が発せられ、令和七年四月十七日、警察庁から外務大臣にその旨通報があったことから、旅券の交付後に、旅券法第十三条第一項第二号に該当するに至ったものである。よって、本件は、一般旅券の返納を命ずることができる場合となる旅券法第十九条第一項第二号に該当する〉
トラブルのきっかけは「交通事故」
この中に出てくる〈生命身体加害目的略取、逮捕監禁、傷害事件〉こそが、2024年11月、福地紘人(26)、斉藤拓哉(26)、村上迦楼羅(27)が最初に逮捕された傷害事件だ。この事件から彼らが連続強盗事件の首謀者として浮上したことは既に述べたが、Aという男にも逮捕状が出ていたのである。
この傷害事件の裁判は千葉地裁で進行しており、昨年8月、被告人質問も行われ、9月に論告求刑が行われる予定だったが延期になったまま今に至っている。連続強盗事件の摘発が進行に影響したとみられる。
裁判内容を見る限り、Aはこの事件の「中心人物」だったように見える。発生日時は2024年9月18日夜、場所は千葉県船橋市内の神社敷地内。被害者はAと対立していたグループに所属していたX氏(当時30)。
斉藤容疑者は被告人質問で、そもそもAとX氏とのトラブルの発端について次のように語っていた。
「X氏の会社の従業員がAの会社の従業員が所有する車を勝手に乗り、人を轢いて植物状態にする交通事故を起こした。その後始末にかかる弁護費用をX氏が支払わず音信不通になり、怒ったAがインスタグラムにことの詳細とX氏の写真をアップした。一方、AもX氏側に何らかの支払いが滞っていたとの話でした」(社会部記者)
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