「創価学会・公明党」問題を追及した月刊誌が23年の歴史に幕 発行人が語る「自公連立」の暗部
終刊の理由
以来、創価学会・公明党問題を中心に、宗教と政治・社会に関する諸問題、旧統一教会をはじめとするカルト問題に関する報道を23年9カ月にわたって続けてきたが、通巻359号となる25年12月号を最終号として刊行を終えることとした。終刊の理由は、異常な物価高騰が続く厳しい経済状況下で、紙媒体の発行を続けることが困難になったという背景事実もあるが、最終的に私に終刊を決断させる要因となったのは、創刊の動機となった自公連立政権が10月10日に崩壊したことだった。
文字通り徒手空拳の出発で、発行部数は5000部程度。ページ数も50ページ程度の小冊子だったが、創刊以来、執筆陣の顔ぶれは厚く、創価学会問題の取材と分析に定評のあるノンフィクション作家の溝口敦氏やジャーナリストの段勲氏、現在は立憲民主党の衆院議員となった有田芳生氏、また元NHK政治部記者の川崎泰資氏、評論家の佐高信氏などが恒常的に健筆を揮ってくださった。
さらに、岩瀬達哉氏、伊藤博敏氏、斎藤貴男氏、山村明義氏、山田直樹氏、吉富有治氏、古川利明氏、柿田睦夫氏、藤倉善郎氏、小川寛大氏など、各種のメディアで活躍している多くのジャーナリストに執筆していただいた。また若手の書き手としては、現在、旧統一教会問題の第一人者として活躍している鈴木エイト氏にも、早くから旧統一教会の実態や自民党との癒着関係を詳報していただき、山上徹也被告が安倍晋三元首相を銃撃する要因の一つとなったメッセージビデオについても、メッセージが送られた直後に報じている。
その他、海外のカルトに精通しているジャーナリストの広岡裕児氏には、創刊以来、海外のカルト事情を詳細にレポートしていただき、カルト対策に先進的に取り組むフランスの国民議会が作成した「有害セクト(カルト)」に創価学会がリストアップされた背景について詳報している。
元公明党委員長も寄稿
また、05年から創価学会・公明党による熾烈な攻撃に晒されて退会した元公明党委員長・矢野絢也氏をはじめ、70年に一大政治問題となった言論出版妨害事件の被害者であり池田会長(当時)の国会証人喚問を要求した元民社党委員長・塚本三郎氏、自公連立政権の中枢にいて小渕恵三首相の急死を受け森喜朗氏の首相選任の密談に加わっていた元自民党参院幹事長・村上正邦氏などに登場していただいた。それぞれの知る創価学会・公明党そして政治の闇とも言うべき話を披露いただいている。
このうち矢野元委員長は、池田名誉会長と秋谷栄之助会長の指示・命令に基づき90年から92年にかけて国税庁が実施した税務調査を妨害した経緯の詳細に綴った著書『乱脈経理 創価学会VS.国税庁の暗闘ドキュメント』(11年・講談社)を上梓。国税調査が一段落した時、池田氏が「やはり政権に入らないと駄目だ」と述懐した事実を明らかにした上、創価学会・公明党が連立政権への参画に踏み切った意図と目的、そして本音を、次のように指摘している。
「我々は自公政権の功罪を論じる前に、そもそも連立政権誕生の動機が、税務調査逃れと国税交渉のトラウマにあったことを確認しておく必要がある」
――後編【「創価学会」機関紙から「畜生にも劣る」とまで攻撃された……「政教一致問題」を追及した月刊誌の発行人が“戦いの歴史”を語る】では、公明党が自公連立に踏み切った理由が指摘される。
[2/2ページ]

