「辛口コラムニスト」による2025年「連ドラ」批評 主演男優賞は「松坂桃李」 栄えある主演女優賞は?

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ベスト2位

林:了解。では、2025年の連ドラ、ベスト2位は……

▼「あんぱん」【NHK総合/平日8時/4~9月】
▼「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」【NHK総合/日曜20時/1~12月】

……の2本です。

アナ:民放・プライム帯・連ドラという縛りから逸脱する作品が、今年はいつどこで登場するのかと身構えていましたが、ベスト2位に来ましたか。逸脱とはいえ、どちらも2025年のドラマを振り返るとき、無視はできない作品ですね。

林:そうそう。昔は田舎の年寄りが煎餅かじって茶ァすすりながら見る呑気な絵空事だった連続テレビ小説や大河ドラマも、今や切れば血が出るような“今の話”を扱う切実な虚実皮膜モノに変わったしね。

アナ:はい。やなせたかしさんの生涯をベースにした「あんぱん」では戦争と平和が大きなテーマになっていましたし、蔦屋重三郎が主人公の「べらぼう」には表現の自由や政治と芸術、女性の被虐など、今に通じる問題――まさに“今の話”――が数多く盛り込まれて、どちらも話題になり議論を呼びました。

林:本当にいろいろが語られたから、今さらココで蒸し返すことはしないけれど、ワタシも録画できちんと追いかけて堪能して、同じ水準のドラマが民放にはほぼないことも改めて確認しちゃった。

 政権寄りのニュース番組で“言論の自由”を捨てつつあるNHKに、ドラマであれ正論を言われたれたくないとか、Eテレの教育番組めたい啓蒙ドラマなんかまっぴらだとか、そういう悪口はワタシもずいぶん言ってきて、その考えは今も変わらないけれど、「あんぱん」や「べらぼう」は見るべき作品として年間ベストに入れないわけにはいかなかったね。気づかないうちに身の回りのハイテク製品が日本製から外国製に切り替わっていたみたいに、いいドラマも民放製からNHK製に切り替わりつつあるようにさえ感じられる。

アナ:そういう実感はありますね、残念ですが。

――後編【「辛口コラムニスト」が選ぶ「2025年」ベストドラマ 27年朝ドラ「脚本家」による傑作コメディに唸らされた!】では、ワースト&ベストの1位を発表!

林操(はやし・みさお)
コラムニスト。1999~2009年に「新潮45」で、2000年から「週刊新潮」で、テレビ評「見ずにすませるワイドショー」を連載。テレビの凋落や芸能界の実態についての認知度上昇により使命は果たしたとしてセミリタイア中。

デイリー新潮編集部

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