ME:I大量脱退の背景に「オーディション後遺症」 ファンは熱中できる一方、アイドルの負担が大きすぎるシステムか
昨年の紅白歌合戦でトップバッターを務めたグループ「ME:I」から4名のメンバーが脱退することが発表された。ライターの冨士海ネコ氏は、この騒動は偶発的な出来事ではなく「オーディション番組」というシステムが抱える構造的な問題であると分析する。
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紅白歌合戦が近づく年の瀬。出場者発表のたびに、祝福と高揚感あふれるコメントがSNSを埋め尽くす季節だ。だが、その華やかな舞台を巡る感情は、本当に喜びだけなのだろうか。夢の到達点として語られてきた紅白の裏側で、競争から降りざるを得なかった若い才能や、走り続けることに疲れてしまった人たちの存在は、ほとんど目に留まらない。...
