「吉村代表の国政復帰案が…」 結党13年「維新」で取り沙汰されているという“仰天プラン”
党勢回復に向けた“奇策”
連立政権離脱も辞さない覚悟で臨んだはずが……。
日本維新の会が「政治改革のセンターピン」と位置付けた衆院議員定数削減法案は、今国会での成立が見送りに。腰砕けぶりに政党支持率も振るわないが、維新内では党勢回復に向けた“奇策”が取り沙汰される。
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政治部デスクが解説する。
「10日、野党は団体献金の規制を強化する政治資金規正法改正案が審議入りしていることを理由に、定数削減法案の審議入りを拒否しました。維新は連立離脱をチラつかせましたが、高市早苗首相は“いつ採決されるかは国会に委ねられる”との姿勢を示し、突き放したのです」
11日には、高市政権が重視する令和7年度補正予算案に国民民主党と公明党が賛成に回ったことで、可決・成立するメドが立った。
「これで自民党は維新に譲歩する必要がなくなりました。維新の吉村洋文代表は“(会期末の)17日までに結論が出ないなら会期延長してでも結論を出すべきだ”としましたが、自民党側は“法案提出で約束は果たした”と聞き入れなかった」
審議は年明けの通常国会に持ち越されたものの、自民党は8年度予算の今年度内成立に全力を挙げるとみられ、定数削減法案は棚上げされる公算が大きい。
「自民党が一枚上手でしたね。議員数を、現行の465から1割減を目標に、420以下にする内容でしたが、根拠の乏しさは歴然。与野党協議で1年以内に合意に至らない場合、小選挙区で25議席、比例代表で20議席を自動的に削減するとの条項も、与野党の反発の火に油を注ぎました」
「国民民主や公明とは対照的」
6日には維新の奥下剛光衆院議員がラウンジなどに政治資金から9万3500円を支出していた問題が発覚。これも逆風となったが、維新の幹部はこんな秘策を口にする。
「支持率は低空飛行で、存在感も国民民主や公明とは対照的に埋没気味。そこで浮かんできたのが、吉村代表の国政復帰案です」
仰天プランの内容は、
「9月にウチを離れて自民党会派入りした、守島正衆院議員の選挙区である大阪2区に吉村さんを擁立する。大阪府知事の職にあって永田町の情報が入るのも、指示を出すのにもタイムラグが生じているからです。大阪からの国会議員の遠隔操作には限界があり、国会対策で自民党や野党と互角に渡り合うのは困難だという判断ですよ」
維新は藤田文武衆院議員も共同代表に名を連ねるが、
「自維連立合意の際に、高市首相と握手したのは吉村さん。国会議員とはいえ、藤田さんは党内的にはサブという位置付けで“早期に吉村氏を永田町に戻して連立を正常化させるべきだ”との声も少なくない」
再来年4月に任期満了を迎える吉村知事は、「政界引退を希望している」(維新関係者)と伝わるものの、
「“知事は橋下(徹)さんの再登板で”“副首都構想は大阪都構想そのものだから、あの人に任せればいい”とする議員もいます」
結党から13年。維新は大きな岐路を迎えつつある。


