刑務所で改心し奇跡のカムバック、試合中にキレて騒動、ウッズの行く末…2025年のゴルフ界「話題になった選手」たち

スポーツ

  • ブックマーク

クラブを放り投げて看板を破壊!?

 アダム・ハドウィンは、クラブを地面に叩きつけたところ、スプリンクラーヘッドを破壊してしまい、水が噴水のように噴き出して止まらなくなった。あたふたしながら壊れたスプリンクラーヘッドを手や足で押さえようとするコメディのような場面を作り出したハドゥインは、大観衆から失笑をかっていた。

 6月の全米オープンでは、ウインダム・クラークが名門オークモントのロッカーを破壊して出入り禁止処分を受けるという前代未聞の出来事もあった。

 クラークは5月の全米プロの際も、ティグラウンドでキレて、握っていたクラブを放り投げ、スポンサー企業の看板を破壊していたことも判明。

「とても後悔している。申し訳ない。でも僕は前進したい。前進してゴルフに集中したいんだ」

 クラークのこのコメントが「自己中心的」とさらなる批判の的になったことは言うまでもない。

 そんな具合で、2025年はPGAツアー選手のマナーの悪化が、とかく取り沙汰された1年だった。2026年はジュニアやアマチュア、世界中のゴルフファンの範となる言動を心掛け、「憧れのPGAツアー選手」であってほしいと願っている。

2025年のウッズは「弱り目に祟り目」

 2025年は、ゴルフ界の王者、タイガー・ウッズがクラブを振る姿を一度も目にすることがない1年だった。

 ウッズは2月に自身が大会ホストを務めるジェネシス招待にプレーヤーとして出場しようとしていたが、その直前に最愛の母クルティダさんが逝去。「まだ母の死を受け止めきれていない」と胸の内を明かしたウッズは大会出場を取りやめ、ホスト役のみを務めた。

 3月には左足アキレス腱を痛めて手術を受け、10月には生涯7度目の腰の手術を受けたウッズの2025年は、ある意味、「弱り目に祟り目」のような年だった。

 しかし、ドナルド・トランプ大統領の長男の元妻ヴァネッサさんとの交際を自らSNSで公表するなど、ウッズはウッズなりに充実した人生を築きつつある様子でもある。

 そんなウッズの2026年はどんな1年になるのか。大会ホストを務めた12月のヒーロー・ワールド・チャレンジの会見で、ウッズは、こんな言葉を口にした。

「今は、リハビリよりFCCに取り組んでいる。PGAツアーの2027年、2028年のスケジュールを検討しているところだ」

 FCCとは、「Future Competitions Committee」のこと。直訳すると、「未来競技委員会」となる。これは、PGAツアーの新CEOに就任したブライアン・ローラップ氏が「より良いツアーを作る」という目的で設立した新しい委員会で、9名の委員によって構成されている。

次ページ:FCCとPGAツアーのスリム化

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。