“ソフトバンク入り濃厚”から急転! DeNA移籍報道「デュプランティエ」の評価が爆上がりした最新鋭「打撃マシン」とは
なぜDeNAが欲しがったのか?
阪神のジョン・デュプランティエ(31)の行く先は、当初から指摘されていたソフトバンクではなく、同一リーグの横浜DeNAベイスターズのようだ。この急転劇に加え、球団史上初のリーグ2連覇を目指す阪神が、優良助っ人投手を引き止められなかった背景には「最新鋭のデータ解析システム」も影響していた。
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「デュプランティエのDeNA入りが濃厚、とする第一報が飛び込んできたのは、12月16日午後でした。阪神サイドも驚いていましたが、それまで移籍先として囁かれていたソフトバンクに奪われるのは、日本シリーズで苦杯をなめた阪神にとっては屈辱でした。でも、『パ・リーグに行くなら』という、せめてもの救いがありました」(在阪メディア関係者)
たしかに、同一リーグのDeNA入りとなれば、話は違ってくる。今季、阪神は2位・DeNAに13ゲーム差をつけ、対戦成績でも14勝8敗3分けと勝ち越している。しかし、阪神はDeNAに“苦手意識”も持っていた。それは「球団別の打撃成績表」を見れば分かる通り、今季の阪神打線の対DeNA戦のチーム打率は2割1分4厘で、セ・リーグ5球団のなかではもっとも低い成績に終わっている。
「特に苦手にしていたのが、防御率リーグ2位のケイ(30)です。ケイの阪神戦での防御率は0.85。勝敗は1勝2敗でも、阪神戦でのQS達成率は100%でした」(前出・同)
さらにエース・東克樹(30)はもちろん、シーズン後半から投げてきた新人の竹田祐(26)に対しても、「来季はヤバそう」との声が上がっている。来季、藤浪晋太郎(31)、デュプランティエの“元阪神コンビ”が続けて先発登板――などということになれば、阪神ベンチもざわつくことだろう。
「当然、阪神もデュプランティエにはシーズン中から残留のオファーを出していました。彼も居心地の良さを口にし、捕手の坂本誠志郎(32)の配球を絶賛するなど、阪神に好印象を抱いてくれていた。でも、そこから先へ話が進まなかったようなのです」(チーム関係者)
残留交渉の話が進まなかった理由――それを象徴する事態が見られたのは、「DeNA入り濃厚」の一報が出る3日前の13日だった。同日は、デュプランティエの「ソフトバンク移籍が決定的」と報じられた日でもある。
「ソフトバンク行きの情報を最初に発したのは、地元福岡のメディアです。それに対し、阪神のお膝元である関西で出た報道は、阪神のリーグ優勝旅行について『デュプランティエの参加がわかった』とする内容で、阪神球団社長の粟井一夫氏の『旅行先のハワイでは残留交渉をしない』という発言もありました。楽しい旅行先でビジネスの話はしない、公私の線引きはする、というニュアンスでした」(前出・在阪メディア関係者)
一般的な感覚では「辞める会社の慰安旅行」には参加しない。しかし、前出のチーム関係者によれば、25年シーズンを通し、「ある一定の基準を満たしていれば例外なく参加する権利がある」とのことで、阪神フロントも残留交渉が難航するデュプランティエにも分け隔てなく、「参加の権利」があることを伝えたそうだ。
とはいえ、「ハワイ旅行参加」の連絡に、阪神フロントも残留の可能性を感じたのではないだろうか。その件について、米球界側からはこんな声も聞かれた。「またやったか…」である。
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