ゴタゴタが続く巨人 球団内部から不満の声が…阿部監督が抱える“不安要素”
「勝負の年」に結果を残すことはできるのか
ドラフト会議が終わった後には、FA(フリー・エージェント)権を行使した外野手の松本剛(前日本ハム)だけでなく、日本ハムを自由契約になった北浦竜次、ソフトバンクを自由契約となった板東湧梧(※育成契約)という二軍で実績のある投手を獲得した。この補強を見ても、来季にすぐ使える投手をとにかく集めたいとの現場の意見が反映されたといえる。
しかしながら、現場の声を強く反映しすぎると、当然、ポジションが重なるなど、編成に偏りが出てくる。
捕手以外のポジションでも二遊間の選手は、その傾向が既に現れている。今年は133試合に出場した泉口友汰がブレイクした一方で、近い年代で似たタイプの選手では門脇誠、中山礼都、湯浅大、浦田俊輔が控えているにもかかわらず、今年のドラフトでは、来年25歳となるショートの小浜佑斗(沖縄電力)を獲得したのだ。セカンドのレギュラーである吉川尚輝が、今オフに股関節の手術を受けて出遅れる可能性があることから、小浜の指名に踏み切ったと見られるが、25歳前後の二遊間の選手が“渋滞”している印象は否めない。
そうなると彼らの中から選手としての“旬”を逃すケースが出ることも考えられ、前半で触れた山瀬のように不満を持つ選手が出てくる恐れもある。そんな“不安要素”を抱えた中で、果たして阿部監督は契約最終年となる「勝負の年」に結果を残すことはできるのだろうか。
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