進化を続ける「猫カレンダー」 可愛いだけじゃない…大胆アングル、マッチョ共演、ワイルド路線で「犬」より人気?
2025年も残すところ、あと2週間を切った。来年のカレンダーの準備はもうお済みだろうか。どれにしようかお悩みの方にぜひ推したいのが「猫カレンダー」である。アイドルやスポーツ選手など強力な定番が並ぶなか、異質の存在感を放っている。
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【可愛すぎる猫27匹】肌色多めの消防士カレンダーに猫ちゃん降臨…!大事な部分を子猫がガードするキワどい1枚も
楽天市場のカレンダー全ジャンルの週間ランキング(楽天市場ランキング/12/17時点)を見てみると、「なにわ男子」や「愛子様」、「羽生結弦」、「阪神タイガース」……といったラインナップがまず目に留まる。だが、これらのキラーコンテンツに交ざって目立つのが「猫関連」。100位までの間に8点もランクインしている。ちなみに来年の干支である「馬」(おもに競馬だ)は1点のみ、犬は100位までの中に1点も入らなかった。
「動物の中でも、とくに猫カレンダーの人気が高いです。イラストよりも実写の商品がランキング上位に多く、中でもデスク周りで使いやすい卓上タイプは、その手軽さから特に需要が高い傾向です」
とは、楽天市場・広報担当の解説だ。
「猫カレンダーは単なる日付確認だけでなく、“日々の癒やし”や“気分転換”といった用途で選ばれることが多いようです。こうした情緒的な価値が、猫カレンダーの安定した人気を支える大きな要因ではないでしょうか」(同前)
愛らしい猫の姿を視界に入れつつの家事や仕事……たとえ厳しい環境にあっても、壁や卓上にそのモフモフを見つけるのは眼福となるだろう。
猫好きのきもち
毎年、ランキングの上位常連となっているのが、「猫カレンダー のら」(辰巳出版)。野外で自由に暮らす猫の姿を捉えた、写真家・岩合光昭さんによる人気シリーズだ。マンチカンやスコティッシュフォールド、アメリカンショートヘアといった人気種を抑え、雑種の地域猫・外猫たちが、自由で気ままな魅力をふりまいている。
「『のら』は可愛いだけでなく、猫のたくましさや誇り高さを感じられるのが魅力。北海道から九州まで、日本の原風景の中にたたずむ猫の姿を通して、季節の移ろいを自然に感じられるのも大きなポイントです」(辰巳出版「猫びより」編集部、宮田さん)
地域猫、外猫を見てときめく感覚を、そのまま落とし込んだカレンダーなのだろう。さすがはNHK BSで「世界ネコ歩き」という冠番組をもつ岩合さん。猫好きの心を理解している。
「動物好きの中でも、“猫好き”は、すこし特殊です。自分の飼っている猫でなくても、また自分が現在、猫を飼っていなかったとしても、あまねく猫が好きという人が多いように思います」
というのは、カレンダーメーカー・株式会社ハゴロモの竹淵さん。
これに対して“犬好き”は、例えば「大型犬」「柴犬」「チワワ」などと、犬種で好みが限定されている人が多いそう。また、筆者のまわりには「“犬”が好きなわけじゃない、“うちの犬”だけが好き」と豪語する人もいる。
「猫好きの多くは、自分の飼い猫以外も愛せますし、猫全般が好き。いろんな猫をカレンダーにして、いつも眺めて癒やされていたい、という気持ちが働くのだと思います」
カレンダーとして眺め愛でる分には「よその猫に浮気」とはならず、自分の飼い猫にも面目が立つというものだ。
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