「様子見」すら許されなかった…他局に大惨敗、フジ「イット!」青井アナ“スピード降板”の真相
青井氏による視聴率低下
NHK出身のフリーアナ・青井実氏(44)が、MCを務めているフジテレビのニュース番組「Live News イット!」(平日3時42分)を来年3月末で退く。フジのMCになってから丸2年。視聴率低迷が理由だが、スカウトした大多亮・元関西テレビ社長(67)が人権侵害問題で4月に退任したことも影響したようだ。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】
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【写真】青井アナの奥さん、超美人アナ。黒タイツ、ミニスカ姿も
青井氏の「イット!」降板は17日にフジから発表された。一緒にMCを務めている宮司愛海アナ(34)も退く。
後任は山崎夕貴アナ(38)、榎並大二郎アナ(40)、遠藤玲子アナ(43)の3人。榎並アナは青井氏の登場までMCを務めていたから、2024年3月以来の復帰となる。
NHKのエース級アナだった青井氏を招いたのは、同5月まで編成制作担当の専務だった大多亮氏。サポートしたのは当時の編成制作局長。やはり人権侵害問題で職を解かれた人である。
「イット!」を担当するのは言うまでもなく報道だが、青井氏の起用は編成制作の主導で行われた。大多氏らの狙いはただ1つ。低迷する同番組の視聴率を上昇させることだった。
ところが、MCが青井氏から榎並アナへ戻る。異例のことだ。視聴率が全く伸びなかったからである。それどころか榎並アナ時代より数字が落ちた。
榎並アナ時代と現在の青井氏の視聴率を比べてみたい。まず榎並アナ時代の2024年3月4日の数字である。1部(午後3時42分~同4時50分)が個人1.1%で世帯2.3%、2部(同4時50分~同5時48分)が個人1.6%で世帯3.3%、3部(同5時48分~同7時)が個人2.5%で世帯4.8%。
次に青井氏がMCを務めている最近の数字だ。12月8日である。1部が個人0.7%で世帯1.3%、2部が個人1.4%で世帯2.7%、3部が個人2.4%で世帯4.1%。
1部から3部まですべて榎並アナ時代のほうが上回っている。連日ほぼ同じ。これでは何のために青井氏を招いたのか分からない。民放に4つある夕方のニュースの中でも最下位の4位が続いている。8日の他局の数字も見てみたい。
日本テレビ「news every.」は1部(午後3時50分~同4時45分)が個人2.3%で世帯4.3%、2部(同4時45分~同5時53分)が個人3.3%で世帯6.2%、3部(同5時53分~同7時)が個人5.1%で世帯9.1%。
「イット!」は1部から3部まで全て大差で敗れている。すべてダブルスコアに近い。夕方のニュースは各局がほぼ同じことをやっているのだから、ここまで大きく負けるのは類まれなことである。
TBS「Nスタ」は0部(午後3時49分~同4時50分)が個人2.3%で世帯5.2%、1部(同4時50分~同5時50分)が個人2.7%で世帯6.3%、2部(同5時50分~同7時)が個人3.4%で世帯6.3%。「イット!」はやはり大差を付けられている。
テレビ朝日「スーパーJチャンネル」は1部(同4時48分~同5時50分)が個人3.1%で世帯6.0%、2部(同5時50分~同7時)は個人3.6%で世帯6.8%。「イット!」はここでも完敗だ。
夕方のニュースのトップは日テレ、2位はテレ朝、3位がTBS。この順番は12月第2週(8~14日)の全日帯(午前6~深夜0時)の個人視聴率の順位とほぼ同じ。日テレとテレ朝の1、2位が入れ替わるだけである。
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