「チコちゃんに叱られる!」はなぜ「コスパ最強番組」と言われるのか 再放送でも「高視聴率獲得」の秘訣
コスパ最強
「チコちゃん」は2018年4月13日にレギュラー放送が始まって以来、金曜の夜(19:57~20:42)に放送されている。再放送は基本的に翌日の朝に放送される。再放送のほうが数字がいいというのは、実は番組スタート当初からのようだ。
「19年2月9日の再放送では世帯視聴率18・0%を記録し、この週は日テレの『笑点』や『世界の果てまでイッテQ!』をも抜いてバラエティ部門の1位になりました(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)。さすがに最近はそこまでの高視聴率ではないものの、11月28日の本放送は世帯視聴率8・2%、個人視聴率4・7%に対して、翌日の再放送は世帯8・8%、個人4・8%とどちらも本放送を上回っています。ゴールデンよりも土曜の朝のほうが数字が高くなるなんて異例ですよ。同時間帯の横並びでは、トップになることもあるほどです」
再放送といえば、平日の午後に放送される長寿ドラマ「相棒」(テレ朝)が高視聴率で名高い。
「『相棒』は制作費がかかっていますからね。『チコちゃん』はそこまでお金をかけているわけではありません。スタジオのゲストは2人だけですし、解説の多くは大学教授や専門家なのでギャラは“文化人価格”です。最も手間がかかるのは、チコちゃんの顔のCG処理かもしれませんが、それで再放送でも数字が取れるのは、コスパ最強の番組と言っていいかもしれません」
なぜそんなに強いのだろう。
フジではボツ企画
「教養番組なので知的好奇心がくすぐられることに加え、クイズ番組の要素もある。子どもから大人まで楽しめるエンターテインメント番組だからでしょう。かつて雑学番組といわれた『トリビアの泉~素晴らしきムダ知識~』(フジ)をオマージュしたような要素もあり、チコちゃんのキャラクターも番組を象徴するいいアクセントになっています」
その「トリビアの泉」で監修を担当していたのが「チコちゃん」でプロデューサーを務める小松純也氏だ。元々はフジの社員として「ダウンタウンのごっつええ感じ」や「笑う犬の冒険」「SMAP×SMAP」などを手掛けていた。
「小松さんは2015年にフジの子会社である共同テレビに出向し、同じく共同テレビの河井二郎さんと『チコちゃん』の企画を立ち上げ、当然ながら最初はフジに企画を出したそうです。しかし、フジではボツになり、それでNHKに企画を持ち込んだら通ったそうです」
その後のフジの行く末は、この時点で決まっていたかのような……。
「フジに限らず民放がこの番組を作ったら、こんな人気にはならなかったと思います。ゲストをもっと集めて雛壇にして答えさせるのに時間をかけ、司会の岡村隆史の隣には女子アナを立たせて『答えはCMの後に』なんて言わせていたかもしれません。そうなれば今の『チコちゃん』のような無駄のない番組作りにはなっていないでしょう。しかもNHKには膨大な資料映像がある。さらに、民放の女子アナにはない森田美由紀アナの重厚で毒のあるナレーションも番組の魅力ですからね」
なるほど。
「いずれにしても、土曜の朝は情報番組より『チコちゃん』の再放送のほうが面白いと判断されている。そのことを民放各局は反省しなければいけないのでしょう」
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