メジャーを狙える横浜の右腕に194cmの「二刀流」…2026年のドラフトは豊作か?スカウト陣も期待大

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 2026年のドラフト会議に向けて、早くもスカウト陣が動き始めている。今年以上に豊作と見られているドラフト戦線はどのように推移していくのか、目玉候補は誰になるのか。今秋に行われた試合や、明治神宮大会から6人の有力候補が浮上してきた。【西尾典文/野球ライター】

二刀流での成功を期待したくなる逸材

 高校生で最も注目される投手は、横浜の織田翔希である。中学時代に軟式野球で球速140キロを超えるボールを投げていた大型右腕は、名門の横浜で1年秋から奥村頼人(2025年ロッテ3位)と二枚看板を形成し、今春の選抜優勝に大きな役割を果たした。

 セ・リーグ球団スカウトは、織田のポテンシャルを高く評価する。

「体つきや立ち居振る舞いがいかにも投手らしいですね。彼の投球練習を初めて見た時に、1球見ただけでモノが違うなと思いました。腕の振りが鋭く、ボールをリリースする感覚が素晴らしい。秋の大会はずっと投げ続けた疲れがあったのでしょうか、球威とコントロールに少しばらつきがありました。それでも2年生ということを考えれば十分すぎるボールを投げていました。今後、大きく伸びることが期待できますし、将来はメジャーを狙える逸材だと言えるでしょう」

 11月に行われた京都国際との練習試合では、織田はリリーフでマウンドに上がり、2回2/3を投げて内野安打1本、5奪三振、無失点と圧巻の投球を披露。筆者がスピードガンで計測したところ、最速は151キロを記録した。横浜は、秋の関東大会の準々決勝で専大松戸に敗れて、来春の選抜出場が微妙な情勢だが、甲子園のマウンドに織田が立てば、高校野球ファンを大いに沸かせるだろう。

 高校生でもう一人の目玉は、山梨学院の“投打二刀流”菰田陽生だ。

 投手と一塁手、そして三塁手を兼任している。身長194cm、体重100kgという抜群のスケールを誇る超大型選手で、投げては今春の選抜で最速152キロをマークし、春の関東大会ではストレートのみで八者連続三振を奪った。打っては、秋の関東大会でセンターバックスクリーンへ飛び込む特大の一発を放ち、3試合で12打数7安打という大暴れを見せている。

 好調時のピッチングは、前出の織田と比べても遜色がなく、長距離砲としての可能性は、高校生の中で屈指の存在と言える。ドジャースの大谷翔平を引き合いに出すのは尚早だが、プロの世界で二刀流での成功を期待したくなる逸材だ。

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