メジャーを狙える横浜の右腕に194cmの「二刀流」…2026年のドラフトは豊作か?スカウト陣も期待大

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惚れ惚れするフォーム

 大学生は、青山学院大の鈴木泰成と仙台大の佐藤幻瑛が双璧をなしている。彼らは、今年7月に行われた日米大学野球選手権に出場した大学日本代表に選ばれ、リリーフの中心としてチームを優勝に導いた。

 鈴木は、完成されたフォームと高いボールの質が武器だ。柔らかい腕の振りから繰り出すストレートは、常時150キロ前後をマーク。鋭く落ちるフォークは、空振りを奪えるキレがある。

 パ・リーグ球団スカウトは、鈴木について、以下のように評価している。

「本当にいつ見ても惚れ惚れするフォームですね。前から見ても、横から見ても悪いところが見当たりません。青山学院大の先輩である常広羽也斗(2023年広島1位)や下村海翔(2023年阪神1位)、中西聖輝(2025年中日1位)と比べても、素材は鈴木のほうが上だと思います」(パ・リーグ球団スカウト)

 東海大菅生時代に右肘を手術した影響で、今年の春季リーグ戦までは主にリリーフでの登板だったが、秋季リーグ戦は先発を任されて2完封を記録した。明治神宮大会は、準決勝の八戸学院大戦で8回を2失点に抑えて、史上6校目の大会連覇に大きく貢献した。来年は、中西の卒業を受けて、名実ともにエースとして投手陣の柱を担う存在になることが期待されている。

 一方の佐藤は、日米大学野球で最速159キロを投げる速球派右腕だ。アマチュア球界でトップの球速を誇り、平均球速は150キロ台中盤に達する。

 変化球は140キロを超えるカットボールとスプリットを駆使し、 いずれも決め球として十分な威力がある。ボールの威力は、鈴木にも全く引けを取らない。このまま順調に行けば、1年先輩の外野手、平川蓮(2025年広島1位)に続いて、仙台大から2年続けてドラフト1位で指名される可能性が高い。

垂涎の存在

 今秋、スカウト陣の評価が上がった投手は、立命館大の有馬伽久である。愛工大名電時代から評判のサウスポーだった有馬は、大学入学後、1年春からリーグ戦に登板している。明治神宮大会では、初戦の東農大北海道オホーツク戦で4回を投げてパーフェクト、大会新記録の10者連続三振という偉業を成し遂げた。

「ツーシームとカットボールがどちらも素晴らしかったですね。バッターは、ストレートと変化球の見分けがつかなかった。ボールゾーンを振らせるだけでなく、ストライクゾーンにも決めることができる。東農大北海道オホーツク戦での好投で、(プロ球団と契約した場合の)契約金は3000万円くらいアップしたのではないでしょうか」(パ・リーグ球団スカウト)

 立命館大は、準々決勝で優勝候補だった明治大を7対2で破った。ロングリリーフで6回2/3を投げた有馬は、明治大打線を被安打2、6奪三振で無失点に抑えて、反撃を許さなかった。創部初の準優勝メンバーとして立命館大の歴史に名を刻み、自らの評価も大きく向上させた。

 大学生捕手は、青山学院大の渡部海に注目だ。渡部の経歴は輝かしい。智弁和歌山時代は2年生の夏の甲子園で全国制覇を達成したほか、青山学院大では東都大学野球1部リーグ6連覇、4度の全国制覇に貢献した実績を持つ。守っては速くて正確なスローイング、打ってはリーグ戦通算8本塁打を誇る。まさに常勝チームの「打てる捕手」だ。

 明治神宮大会では、決勝の立命館大戦でスリーランを放つなど、3試合で8打数5安打と打棒が爆発。準々決勝、準決勝では、見事な送球で盗塁を阻止し、リードも光った。将来の正捕手が欲しい球団にとっては垂涎の存在と言えるだろう。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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