高市首相に3000万円寄付した謎の宗教法人「神奈我良(かむながら)」の実態とは 専門家は「実態が不透明な法人が大金を捻出しているのは不可解」
「神奈我良」という名の宗教法人
11月28日に公表された収支報告書によって、高市早苗首相(64)が代表を務める「自民党奈良県第二選挙区支部」が、ある企業から政治資金規正法で定められた上限を超える1000万円の寄付を受け取っていたことが明らかとなり、国会でも問題視された。だが、“疑惑”はそれだけではなかった。ここへきて、別の献金主に注目が集まっている。その献金主とは、人の出入りがほとんどないという”謎の宗教法人”だった。
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その宗教法人は「神奈我良(かむながら)」と言い、所在地は高市首相の地元である奈良県の奈良市。先の収支報告書には、昨年12月13日、同法人が自民党奈良県第二選挙区支部に3000万円の寄付をしたことが明記されている。宗教法人が政党に3000万円の寄付を行う場合は、前年にかかった経費が6000万円以上でなければならない。そう規正法には定められているのだが……。
「神奈我良」のホームページによると、神社名は「大和皇(やまとすめら)神殿」といい、天照大神や素盞嗚尊などを祭っているとある。さらに法人の目的としては、
〈古事記・日本書紀・万葉集を所依の教典として、この教義をひろめ、儀式行事を行い、修養者を教化育成すること〉
などとうたわれている。
「人の出入りはほとんどありません」
その「大和皇神殿」は、JR奈良駅からほど近い住宅街の一角にある。たたずまいは2階建て民家のようで、入り口にはしめ縄が張られ、引き戸をくぐると左右に太鼓が鎮座。正面奥には祭壇が設えられ、賽銭箱も置かれている。入り口左手のガラス戸の奥には、事務所のようなスペースがあり、高齢女性が詰めていた。この女性に聞くと、
「私はすぐ近くに住んでいて、日中は神社のお留守番を頼まれています。大体毎日、お昼から夕方まで入り口を開けてあります。無給ですが、事務をしているわけではありません。何も仕事はないのです」
とのことで、
「人の出入りはほとんどありません。信者さんも氏子さんもいませんし、行事もないので、お金は入ってきません。太鼓をたたく人もいませんし、神殿の電気をつけても仕方ないから、普段は暗くしています。トイレットペーパーなどの備品は、私が自腹を切っています。施設でかかっているお金といったら、電気などの光熱費や水道代くらいですかね」(同)
ちなみに2階は物置になっているそうだ。女性が「留守番」を引き受けてから3年ほどたっており、その間、こうした状況が続いてきたという。
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